アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー

著:カークパトリック・ヒル   絵:レウィン・ファム   訳:田中 奈津子  

発売日 2015/01/16
価格 定価:1,760円(本体1,600円)
ISBN-13 9784062832311
判型 四六
ページ数 290ページ

 舞台はアラスカの小さな町、バラード・クリーク。ゴールドラッシュ後の1920年代後半です。20世紀初頭には、ゴールドラッシュで鉱夫や様々な人が押し寄せていましたが、いよいよ金の採掘も終焉を迎え、次々と鉱山から人が消えていく、そんな時代の物語です。
 ボーは5歳の少女で、血のつながりのない2人の「父さんたち」の手で育てられています。ボーの母親は娼婦で、船着き場ですれちがったアービッドに子供を押し付け、逃げてしまいました。でもボーはさみしくありません。仕立て屋のスウェーデン人アービッドと、アメリカ南部出身で黒人の料理人・ジャックが、ボーの「父さんたち」としていろいろなことを教えてくれます。ボーは、ジャックからスコーンの作り方を習い、金鉱労働者に出す食事作りの手伝いをしています。外国からきた鉱夫たちや、引退した老人やエスキモーの家族、娼婦等、たくさんの人に囲まれてボーは明るく、天真爛漫に育ちます。 
 1年の美しい自然の描写と共に描かれるボーの日常は、驚きや喜びに満ち溢れています。 
 日本ではまだあまり知られていないアラスカが舞台の、一種の開拓物語。ヨーロッパからの移民や黒人、先住民族たちが言葉の違いを超え、互いの文化を尊重しながら暮らす様子には、様々な知恵が詰まっています。
 今こそ読んでほしい、新しい、家族の物語。スコット・オデール賞受賞作!
 全国学校図書館協議会選定図書
 厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財
 日本図書館協会選定図書
 第48回夏休みの本(緑陰図書)選定図書

第1章 母さんはウミガメ? 第2章 ボー、バラードクリークへ 第3章 食事小屋で 第4章 バラードクリークの人々 第5章 オスカーの家で 第6章 ロードハウス 第7章 美容院ごっこ 第8章 誕生日のびっくりプレゼント 第9章 飛行機が飛んできた 第10章 金の採掘 第11章 たったこれだけ 第12章 オラフの家 第13章 オラフの家族 第14章 ボーが走る 第15章 独立記念日 第16章 フェアバンクスへ 第17章 冬の準備 第18章 秋 第19章 トラクターのキャット 第20章 冬 第21章 犬ぞりの郵便配達 第22章 ボーの病気 第23章 小さな男の子 第24章 赤いクマ 第25章 男の子の外回り 第26章 電報 第27章 待ち遠しい日々 第28章 永遠につづくものはない

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角野 栄子
児童文学作家
1935年東京・深川生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。 代表作『魔女の宅急便』は舞台化、アニメーション・実写映画化された。産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。その他、「アッチ、コッチ、ソッチの小さなおばけ」シリーズ、『リンゴちゃん』『ズボン船長さんの話』。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に児童文学の「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人として3人目に受賞。 2023年には、江戸川区に「魔法の文学館」がオープンした。 写真提供:魔法の文学館 童話作家・角野栄子のオフィシャルサイト 魔法の文学館オフィシャルサイト
ナコ
イラストレーター
宮城県仙台市在住。イラストレーター。アパレル・キャラクターのデザイン会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして活躍後に、フリーに転身。現在は、書籍や雑誌、広告のイラストから企業キャラクターデザイン、エッセイ漫画執筆、雑貨やテキスタイルデザインも手がけている。ブログ、SNSでもエッセイ漫画を公開中。 【著書】「ナコさんちの頑張らない家事」(KADOKAWA) ▼webサイト▼ https://nfsn66.net/ ▼ブログ▼ https://ameblo.jp/nacomusud/ ▼instagram▼ naco.nfsn66 ▼Twitter▼ @nfsn66
佐野 洋子
絵本作家・エッセイスト
1938年6月28日中国・北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業。 主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、さらに『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『役にたたない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)、『佐野洋子対談集 人生のきほん』(西原理恵子/リリー・フランキー 講談社) などのエッセイ、対談集も多数。 2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。2010年11月5日72歳で逝去。 ©︎ JIROCHO, Inc.               
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