水平線のかなたに 真珠湾とヒロシマ

著:ロイス・ローリー   訳:田中 奈津子   絵:ケナード・パーク  

発売日 2023/06/22
価格 定価:1,540円(本体1,400円)
ISBN-13 9784065319949
判型 A5変型
ページ数 80ページ

「映像を見ていたわたしは、あっ、とおどろきました。たちこめる霧のむこう、水平線のかなたに見えるのは――戦艦アリゾナだったのです」
ロイス・ローリーが、自身の映ったホームビデオをよく見ると、
真珠湾攻撃で撃沈されることになる艦が、映り込んでいました。

真珠湾と広島の人々の生きざまを描写し、その時何があったのかをわたしたちに突きつける、41の物語。
ニューベリー賞を2回受賞した著者が、日本にも住んだことのある自らの経験を織り交ぜながら、
敵味方なく戦時下で実際に生きた人に想いを馳せ、紡いだ言葉の数々。

「人間のつながり」をテーマに長年書き続けてきた、稀代のストーリーテラーが、
若い世代へ「互いを大切にできるかどうかが、我々の未来を決定づける」というメッセージを伝えます。

小学3年生以上の漢字にルビがあり、やさしく読める内容です。
飾らない言葉で「人」に焦点をあてて、見えてくる戦争について、子どもも大人も一緒に考えてみませんか。
ぜひ今、読んでいただきたい1冊です。
(ニューベリー賞:アメリカで出版された児童文学作品の中で、もっとも優れた作品の著者に送られ、児童文学賞の中でいちばん長い歴史を持つ賞)

●著者紹介
ロイス・ローリー
1937年ハワイ生まれの児童文学作家。アメリカ陸軍の歯科医だった父について各地を転々とし、1948年からの2年間、11歳から13歳までを日本で過ごした。現在はメイン州在住。1990年に『ふたりの星(Number the Stars)』(童話館出版)、1994年に『ギヴァー 記憶を注ぐ者(The Giver)』(新評論)で、ニューベリー賞を2度受賞する。「ギヴァー」は大人気シリーズとなり、世界累計1200万部を超える。他にも『モリーのアルバム (A Summer to Die)』『The Windeby Puzzle』など多数。

ケナード・パーク
アートディレクター、画家。ドリームワークスやウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ等で仕事をし、多くの絵本を描く。『Goodbye Autumn, Hello Winter』でゴールデン・カイト賞を受賞。

田中奈津子
翻訳家。東京都生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。『はるかなるアフガニスタン』が第59回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に、『アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー』『わたしのアメリカンドリーム』が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に選ばれている。翻訳は他に『こちら「ランドリー新聞」編集部』『ぼくたち負け組クラブ』『橋の上の子どもたち』『ホロヴィッツ ホラー』(以上、講談社)など。

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角野 栄子
児童文学作家
1935年東京・深川生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。 代表作『魔女の宅急便』は舞台化、アニメーション・実写映画化された。産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。その他、「アッチ、コッチ、ソッチの小さなおばけ」シリーズ、『リンゴちゃん』『ズボン船長さんの話』。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に児童文学の「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人として3人目に受賞。 2023年には、江戸川区に「魔法の文学館」がオープンした。 写真提供:魔法の文学館 童話作家・角野栄子のオフィシャルサイト 魔法の文学館オフィシャルサイト
ナコ
イラストレーター
宮城県仙台市在住。イラストレーター。アパレル・キャラクターのデザイン会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして活躍後に、フリーに転身。現在は、書籍や雑誌、広告のイラストから企業キャラクターデザイン、エッセイ漫画執筆、雑貨やテキスタイルデザインも手がけている。ブログ、SNSでもエッセイ漫画を公開中。 【著書】「ナコさんちの頑張らない家事」(KADOKAWA) ▼webサイト▼ https://nfsn66.net/ ▼ブログ▼ https://ameblo.jp/nacomusud/ ▼instagram▼ naco.nfsn66 ▼Twitter▼ @nfsn66
佐野 洋子
絵本作家・エッセイスト
1938年6月28日中国・北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業。 主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、さらに『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『役にたたない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)、『佐野洋子対談集 人生のきほん』(西原理恵子/リリー・フランキー 講談社) などのエッセイ、対談集も多数。 2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。2010年11月5日72歳で逝去。 ©︎ JIROCHO, Inc.               
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