キビタンはきょろきょろとあたりを見回し、木や岩のかげをさがします。
「おーい、雪うさぎさーん! 今年も会いにきたよー!」
と声をかけましたが、やっぱり雪うさぎさんはどこにもいません。
しばらくさがしていると……。
「おめぇさん、雪うさぎさん、さがしてるだな」
うしろからとつぜん、しわがれ声が聞こえてきました。キビタンがふりかえると、そこにいたのは山の長老です。長老はこの山でとっても長く生きているおじいさんで、タヌキのような、キツネのような……はたまたサルのような姿をしています。だれよりも長くこの山で暮らしていて、山のことならなんでも知っています。
「長老、お久しぶりです。そうなんです。雪うさぎさん、いつもこのあたりにいるのになぁ」
キビタンが言うと、長老は長いひげをゆらしながら、ゆっくりと口をひらきました。
「ことしの冬はな、あったかくてゆきがたんにくて、雪うさぎさんはがおってるんだ」(※今年の冬は、あたたかくて、雪が足りなくて、雪うさぎさんは体調がすぐれないんだ)
「雪うさぎさんが?」
「冬がなぐなれば、春もなぐなる……」



















































































