「コンドームの使い方」を高校生全員に教える 離島の産婦人科医の「性教育」の中身とは？
産婦人科医・小徳羅漢先生に聞く、本当に役に立つ「性教育」 ＃１ ～奄美大島の高校での取り組み編～
2024.10.09
産婦人科医・総合診療医:小徳 羅漢
奄美大島の高校でコンドームの使い方を教える産婦人科医の小徳羅漢先生（写真中央）。 写真提供：小徳羅漢
望まない妊娠や性感染症の拡大。これらを防ぐためになくてはならないのが性教育です。しかし、学校現場ではさまざまな制約があるため、本当に役立つ知識を教えることができません。
奄美大島で離島の産婦人科医として診療を行う小徳羅漢先生は、知識不足からの妊娠や性感染症で傷つく子どもを一人でも救いたいと考え、2024年の春～夏にかけて、島内の全高校生を対象にコンドームの使い方を含めた実践的な性教育を行いました。
子どもたちを守るために、本当に行うべき性教育について、奄美大島で小徳先生が行っている取り組みについてお聞きしました。
（全２回の１回目。２回目を読む※2024年10月10日公開。公開時よりリンク有効）
小徳羅漢（ことく・らかん）
産婦人科医・総合診療医。鹿児島県立大島病院に勤務。1991年、茨城県生まれ。2016年、東京医科歯科大学（現・東京科学大学）卒業。鹿児島市医師会病院で初期臨床研修後、18年に長崎県上五島病院、19年に離島へき地医療の最先端といわれるオーストラリア・クイーンズランド州で研修。20年から現職。街中で医師らに無料相談ができる「暮らしの保健室」を開催。２児の父。
目次
望まない妊娠や妊娠中の子宮頸がん
──奄美大島のすべての高校生を対象に性教育を実施したそうですね。そもそも、なぜ性教育をしようと思ったのですか？
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