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【不登校】は災害級の出来事だ! 文科省職員が九州初の「学びの多様化学校」立ち上げで体感した「日本の教育の未来と多様性」
不登校の子の新たな学びの選択肢「学びの多様化学校」 #4 (4/4) 1ページ目に戻る
2025.10.31
子どもの背景は「教育的資産」 多様性が学校の価値になる
 
                上田さん:実はオランダの教育学で、「ファンド・オブ・アイデンティティ」という考え方があります。子どもたちの社会的背景やアイデンティティは、それ自体が資産であり、教育的価値だということです。
外国籍の子どもがいることで異文化に触れることができるし、障害を持った子がいることで多様なものの見方や感じ方に気づかされ、その子を通じて社会に足りないものを発見することもできる。多様性というのは、まさに学校こそ持つべき価値なんですよね。
──ここ数年、日本でもイエナプランを導入したり視察する学校や自治体が出てきましたね。
上田さん:子どもたちの多様性はこれまでも当たり前に存在していたわけですが、見て見ぬふりをしてきたところがあると思います。しかし、そこに向き合わないと学習が成立しなくなってきたという現実があるのではないでしょうか。
 
                上田さん:今、次の学習指導要領の改訂に向けて議論が進められていますが、そのキーワードとなっているのが「多様性」です。柔軟でインクルーシブな学びの在り方を考える上で、イエナプランからは学ぶことが多くあると思います。
日本の先生は世界一! あとはシステムをアップデートするだけ
──学びの多様化学校の取り組みは、これからの学校のスタンダードになっていくのでしょうか?
上田さん:そうですね。今は不登校の子どもたちの最後の砦のようになっていますが、やはり公立学校全体が変わっていかないといけません。多様化学校は、そのトライアルとしての役割を担っていると思います。
実際、次期学習指導要領では、学び方の自由度を高めたり、授業時数や学習内容の学年区分について弾力性を持たせようという議論も上がっています。
 
                上田さん:不登校の問題をはじめ、今の学校には課題が山積みですが、玖珠町の梶原教育長はいつも「ピンチはチャンス」と言っています。僕もこの状況は、日本の教育が生まれ変わるためのチャンスだと思っています。
日本の学校は画一的だとか抑圧的だとか批判されることもありますが、日本ほど先生が生徒指導に熱心な国はありません。家庭環境や友人関係まで気にかけ、子どもの表情の変化を見取り、心に寄り添う姿勢はどの国の先生にも負けません。それは、民主主義の学校をつくる上でかけがえのない財産です。
子どもたちの多様性を認めていきたいという思いも、すべての先生の根底にあるものだと思います。先生方が本来持っている子どもたちに向き合う力や、教育者としての思いを存分に発揮できるように、老朽化したシステムをアップデートするときが来ているのではないでしょうか。
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「ピンチはチャンス」。不登校の急増という大きな課題に直面している日本の教育。しかし、上田さんの言葉は、それが子ども一人ひとりの多様性に向き合い、教育全体が生まれ変わるための好機であることを示唆しています。くす若草小中学校の「対話」を大切にする教室から、日本の新しい教育のスタンダードが生まれていくのかもしれません。
撮影/日下部真紀
取材・文/北京子
 
                玖珠町立くす若草小中学校
住所:大分県玖珠郡玖珠町森3889
電話:0973-72-4141
https://tyu.oita-ed.jp/kusu/tayouka/
学びの多様化学校連載
【関連書籍】



 
       
       
    







 
                  
 
                   
                   
                   
                   
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北 京子
フリーライター。 藤沢市在住。食の月刊誌の編集者を経て独立。食を中心に、SDGs、防災、農業などに関する取材・執筆を行う。 3児の母。自然の中で遊ぶこと、体を動かすこと、愛犬とたわむれることが好き。
フリーライター。 藤沢市在住。食の月刊誌の編集者を経て独立。食を中心に、SDGs、防災、農業などに関する取材・執筆を行う。 3児の母。自然の中で遊ぶこと、体を動かすこと、愛犬とたわむれることが好き。