
ひらがな楽しい! 子どもの「文字への興味」が広がる「おすすめの絵本」3冊 [子どもの本専門書店・店長が厳選]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #3~文字に興味を持ち始めた子へ~
2025.09.22
ブックハウスカフェ店長:茅野 由紀
親子で遊べる型抜き仕掛け絵本
次にご紹介するのは、ふくだとしおさん&あきこさんの夫婦ユニット絵本作家・accototo(アッコトト)による『めくってごらん ことばのかくれんぼ』(イースト・プレス)。初めて文字を意識したお子さんにおすすめの、ポップでかわいい仕掛け絵本です。

「◯◯◯の中に隠れている動物、なーんだ?」 子どものころ、よくこうした言葉遊びをしましたよね。こちらの絵本は、そんな言葉遊びをワクワクする仕掛けで視覚化しています。
「れすとらんの なかに かくれているもの なーに?」
「めくってごらん」
ページをめくると、「れすとらん」の「と」と「ら」の文字が抜かれていて、「とら」の文字とともにトラのイラストが!
後半になると連続する文字だけではなく、例えば「カレーライス」の中に「カラス」、「きゅうきゅうしゃ」の中に「ききゅう」など、ちょっと難しいページも出てきます。親子で一緒に考えながら、楽しく読んでいただきたいです。
この絵本が素晴らしいのは、正解がひとつではないところ。「ほかにも隠れているものはないかな?」と探すお子さんもいますし、もう少し大きくなると、抜かれている文字から元の言葉を想像するという高度な遊びをするお子さんも。お子さんによってもさまざまな遊び方ができる深い1冊です。