
ひらがな楽しい! 子どもの「文字への興味」が広がる「おすすめの絵本」3冊 [子どもの本専門書店・店長が厳選]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #3~文字に興味を持ち始めた子へ~
2025.09.22
ブックハウスカフェ店長:茅野 由紀
しりとり言葉だけで展開される名作
最後にご紹介するのは、『ぶたたぬききつねねこ』(こぐま社)。『11ぴきのねこ』シリーズでおなじみ、馬場のぼるさんの絵本。発行は1978年と50年近く前ですが、色あせないどころか新しささえ感じる、永遠の名作です。私も何回、子どもたちと一緒に読んだかわかりません。

こちらの絵本の魅力は、しりとり言葉だけで展開していくという斬新で素晴らしいアイデア。「おひさま」「まど」「どあ」……と、テンポよくしりとりをしながら、馬場のぼるさんらしいユーモアあふれるお話が進んでいきます。
「ぶた」「たぬき」「きつね」「ねこ」。しりとりでつながる4匹の絵もとてもかわいくて、絵を追うだけでも心がなごみます。
お子さんって、みんなしりとりが大好きですよね。でも実は意外と高度で、英語など、ほかの国の言語にはあまり見当たらないといわれる“一音一文字”の日本語ならではの遊び。文字に興味を持ち始めたお子さんに、こうした日本語特有の言葉遊びに親しんでもらうにはぴったりではないでしょうか。
時代を経ても普遍的な魅力のある、馬場のぼるさんの絵本。きっと50年後も変わらずに愛されているだろうおすすめの1冊です。
取材・文/星野早百合
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星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
茅野 由紀
1万冊を超える絵本を取り揃えた、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(東京・神保町)店長。2005年から絵本の世界に携わり、20年。新聞などのメディアで書評やコラムを連載するほか、教育機関で講師も務める。2児の母。 ●ブックハウスカフェ
1万冊を超える絵本を取り揃えた、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(東京・神保町)店長。2005年から絵本の世界に携わり、20年。新聞などのメディアで書評やコラムを連載するほか、教育機関で講師も務める。2児の母。 ●ブックハウスカフェ