
ドラマ「対岸の家事」 ディーン・フジオカさん 育休中のエリート官僚パパは「真面目」ぶりが空回り?
ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」スペシャルインタビュー #1
2025.03.31
育休中のエリート官僚パパ役 「家事や育児に向き合う父親役は新鮮」な理由とは?

──『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』は、小説『対岸の家事』(著:朱野帰子/講談社文庫)のドラマ化。
一人娘と丁寧に向き合う日々を選び取った専業主婦の村上詩穂(多部未華子)を中心に、仕事をしながら二人の子どもを育てる長野礼子(江口のりこ)、そして育休を取得したエリート官僚の中谷達也(ディーン・フジオカ)の3人が毎日の家事や子育てに悩み、奮闘する様子を丁寧に描かれていますが、まずは原作を読んだ印象からお聞かせください。
ディーン・フジオカさん(以下、ディーンさん):『対岸の家事』というタイトルにはいろいろな情報が含まれていると思うのですが、大人たちが家事や育児を通して自分の過去と向き合い、未来にバトンを渡していく姿を、派手な演出で見せるのではなく、とても繊細に、解像度の高い視点で描く物語だなと感じました。

──中谷達也役に、どのようなやりがいや面白さを感じていますか?
ディーンさん:父親役はこれまでにもやったことがありますが、家事や育児と向き合っている姿が主軸になっている物語は初めてなので、新鮮な気持ちで演じています。『対岸の家事』は単調で、地味で、退屈に見えてしまうかもしれない日常の中での感情の機微を、丁寧にすくい上げています。
また過去と現在と未来が繫がるような瞬間もあり、登場人物それぞれの人生という一本一本の糸が混じり合って、気づきが生まれたり成長を促したりしています。ド派手な合戦シーンや、スペキュタクラーには分かりやすい表現が求められますが、『対岸の家事』では目盛りが細かい表現を求められていて、それゆえにスリリングなところがあります。