8児のパパで小児科医 ゆび先生「子どもの父親という責任感は僕をより自由にした」

#3 ゆび先生インタビュー ~父親の醍醐味~

小児科専門医・インフルエンサー:ゆび先生

「子どもに付き合う」より「自分が楽しむ」

──最近はパパの育児参加が増えていますが、「うまくできていない気がする」と悩む声も聞こえてきます。そんな悩める新米パパたちに、ゆび先生からアドバイスをお願いします。

まずは「あなたは今、楽しめていますか」と聞きたいですね。

もし楽しめていないのだとしたら、「楽しいという気持ちに戻ろうよ」と伝えたい。僕は子どもと遊ぶとき、自分の“楽しい”という気持ちを大切にしています。

「パパはつまんないけど、子どもたちのために遊んであげないと」という姿勢では、子どもたちにその気持ちが伝わってしまい、子どもたちだってつまらなくなります。だから子どもと遊ぶときは、「子どもに付き合ってあげる」から「パパがやりたいから一緒に遊ぶ」に変換してから遊ぶようにしています。

飲み会に同席した人が「早く帰りたい」と思って時計をチラチラ見ていたら、こちらまでつまらない気持ちになるじゃないですか。それと同じです。

がまんして付き合ったとしても、それは遊んであげたことにはなりません。だから僕の場合、どうしても楽しめないことは遊びません。

例えばお人形遊びやおままごと。正直言って、僕は楽しめないんですよ(笑)。だから「パパは全然おもしろくないから、お前らで遊んで」と言って参加しません。これでいいと思うんです。楽しめる人同士がやればいい。

ゆび先生の著書では子どもへの怒らない怒る事例をわかりやすく解説。  『誰かに教えてほしかった! ゆび先生のこんな時怒ったら子育てダメ?vsイイ?』(今井出版)
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子どもと一緒に映画を観るのは好きなので、よく映画館へ行ったり家で鑑賞したりします。当然好みはバラバラなので、観たい人同士で観るという感じです。無理に興味のないアニメを一緒に見ることもないと思っています。

だから僕が子どもにフラれることもしょっちゅうです(笑)。お互い無理やり合わせる必要はないです。

──パパもママも楽しく暮らすために、周囲のサポートや家事サービスをうまく取り入れていますか。

YouTubeチャンネル『ゆび先生&ひかちゃんねる』を一緒にやっている相棒で看護師のひかちゃんは、うちの子どもたちを家族のようにサポートしてくれています。この前は僕が東京出張で、4女のたねが妻と2泊3日で入院する日があったのですが、その間、うちで寝泊まりしてくれていました。とても助かりました。

家事に関しては完璧にやらなくてもいいと思っています。新米パパのころは家事ができていないママにイラッとしたこともあったのですが、子どもが増えていざ自分が家事をやってみるとまぁ大変! だから家事ができなくて1日だらだらする日があってもいいと思っています。

今は午前中だけ週3回、風呂掃除や食器洗いをしてくれる家事サービスを利用しています。子どもたちのお手伝いも、役割分担は決めていなくて、得意な人が得意なことをするスタイルです。

下の子の面倒を見るのは3番目の子どもになる次女のすいかが多いですね。子どものお世話がものすごく好きで上手なので、安心してまかせています。

夫婦とも苦手な家事はどうする?

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