モンベルとファミリアの“新型ランドセル”が大人気!! 常識を一変した仕様と安価とは?

最旬! ラン活2024 #1〜ビッグニュース編〜1

ライター:遠藤 るりこ

機能的で軽く 経済負担も少ないものを

2022年のランドセル業界一大ニュースといったら、「モンベルが通学用バックパックをリリースしたこと」もそのひとつでしょう。

アウトドア用品の企画・製造・販売を行うモンベル。キッズのアパレルやアウトドアアイテムも豊富だが、通学用バックパックをリリースするのは初めて。  写真提供:モンベル
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モンベルは、1975年創業の日本を代表するアウトドアブランド。近年の登山やキャンプブームなども相まって、幅広い層に支持されている人気ブランドです。

「モンベルのアウトドアを基軸とした7つのミッションの中には、【子どもたちの生き抜いていく力の育成に関すること】があります」と語るのは、株式会社モンベル広報の大塚孝頼(たかより)さん。

製品開発のきっかけは、モンベルと包括連携協定を結んでいる富山県立山町の舟橋貴之町長からの相談でした。

「舟橋町長から、『ランドセルが高額で家庭の負担にもなっている。機能的で軽く、経済的にも負担にならないものを町から子どもたちに贈りたい』との相談を受けました。

そこで、リクエストに沿った通学用バックパックを開発。出来上がった製品で立山町のプロポーザル(提案者選び)に参加し、採用されました」(モンベル・大塚さん)

モンベルの培ってきたモノ作りの技術を生かし、20回以上の試作を重ねて完成したのが、通学用バックパック「わんパック」(全3色、各14,850円・税込)。

「毎日使用するバックパックとして、素材選定からこだわりました。水濡れに強い840デニールナイロン・TPUラミネート加工を採用し、耐久性と軽量性のバランスをとっています」(モンベル・大塚さん)

小学生が通学で使用することを前提に、操作性にもこだわりがあります。なかでも、テープを持って引くだけで簡単に開け閉めできる独自の“ワンアクション開閉”は、他の通学用バックパックにはない、モンベルならではの視点です。

バックパックを立てたまま、上部をファスナーで開閉してものを出し入れする仕組みに。小さな子でも力をかけずに開くことができる。  写真提供:モンベル

「体格差の大きい小学生に対応するため、ショルダーベルトをフレキシブルに可動できるシステムを採用するなど、細部にも工夫を凝らしています。もちろん、タブレットなど多様化する教材を入れることも想定しております」(モンベル・大塚さん)

ニュースの反響を受け 一般発売が決定

モンベルが作ったこの「わんパック」は、2023年度から立山町内の公立小学校に入学する全児童へ、通学用バックパックとして贈られます。

「一連のニュースを見た方々から、立山町以外では購入できないのか、などのお問い合わせを多くいただきました。開発のきっかけとなった立山町の町長からもご快諾いただき、一般販売に向けて展開を決定。2022年12月からは一般販売を開始しています」(モンベル・大塚さん)

あの人気ブランド・モンベルでありながら14,850円という価格も大きな魅力で、一般発売開始後は問い合わせが殺到。店頭には在庫がなく、オンラインショップでも入荷待ちの状態が続いています。

カラーは、ブルーグリーン・ワインレッド・ブラウンの3色展開。  写真提供:モンベル

「2023年4月までの入荷予約は、すでに予約受付停止中です。2024年度入学予定の方は、今年の夏ごろにまた受注再開する予定なので、入荷お知らせメールを設定するなどして、確認していただければと思います」(モンベル・大塚さん)

一般発売での反響に加えて、「自治体からの問い合わせも増えている」と大塚さん。

2023年3月現在、富山県立山町に続いて、長野県駒ヶ根市、山形県村山市でも自治体による「わんパック」の無償配布が決定しています。

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