シオリーヌ 性教育は「家族ごとのベストを見つけるのが正解」

性教育YouTuberシオリーヌさん「親から幼児へ 性とジェンダーの伝え方」第3回〜幼児のジェンダー教育について〜

「こんなときどうしたらいい?」ジェンダー・セクシュアリティのお悩みQ&A

どう答えるのが正解なのか、判断が難しいジェンダー・セクシュアリティに関する悩み。対応や声かけについて、シオリーヌさんに回答していただきました。

Q1:プリンセスが好きで、ドレスを着たがる4歳の息子。私たち保護者は子どもの好きなようにさせているけど、第三者から「この子、大丈夫?」など理解のない言葉をかけられてしまいます。保護者としては、どういう態度を取ったらいいのでしょうか?

A1:相手との関係性もあるので、お子さんへの発言を真っ向から否定するのは難しいですよね。とはいえ、申し訳なさそうな態度を取ったらお子さんを傷つけてしまいかねません。「私は今のままでいいと思いますし、ありのままのあの子が大好きなんです。親バカですみません」と否定も謙遜もせずに答えてみてはどうでしょうか。相手も嫌な気持ちにはならないし、子どもが聞いてもうれしいですよね。

Q2:妻にお茶を入れさせる、妻が料理を作り、夫だけ晩酌するなど、子どもが見ているアニメで目にするステレオタイプなジェンダーロールの描写が気になります。この役割分担が当たり前だと子どもに刷り込まれては困るので、見るたびに「自分のことは自分でやればいいのにね」と言ってしまうのです。ただ、毎回指摘すると楽しんで見ている子どもは嫌なのではないか心配です。

A2:なぜ親が「自分のことは自分でやればいいのにね」と言っているのかをお子さんに伝える機会を設けてみてはどうでしょうか。話してみて、お子さんが親の発言の意図を理解しているなら、毎回言う必要はなくなりますよね。

Q3:人の外見を誰かがどうこう言うことはよくないのはわかります。でも、子どもに「なぜホメ言葉もいけないの?」と聞かれたときにどう答えたらいいのか困ります。なぜ、ホメ言葉もいけないのでしょうか?

A3:ホメ言葉だと思っているのは、発言した本人だけかもしれないからです。たとえば、「◯◯ちゃんってやせているね」と口にしたときに、良かれと思って言っても相手にとっては嫌なこともあります。ただし、髪型やファッションなど、その人が自分の意思で選んだものをホメるのはOKです。

全3回にわたったシオリーヌさんのインタビュー。初経(はじめての生理)について聞いたときに、シオリーヌさんが「知らないっていうことが一番怖いですよね」と話していたのが印象的でした。「知らない」ことで生じるこわさは、生理に限らず、性教育やジェンダー教育をする際にも当てはまるのではないでしょうか。

自分の価値観を見直し情報を得るなど、親側の準備ができていれば、子どもからの質問にも答えられるし、子どもも疑問を解決できるなど、いいサイクルが生まれるはず。まずは、「知る」ところから始めると良さそうです。

楽しいイラストとカラフルな配色でわかりやすくジェンダーを伝えるシオリーヌさんの絵本『こどもジェンダー』(ワニブックス)

取材・文/畑菜穂子

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しおりーぬ

シオリーヌ

助産師・性教育YouTuber

助産師、性教育YouTuber。株式会社Rine代表取締役。 総合病院産婦人科、精神科児童思春期病棟で勤務ののち、全国の学校や企業で...