
子どもの「読解力」をはぐくむ「3つの読書チャレンジ」 〔中学受験専門塾〕の教室長が伝授
少しの工夫で読む力が伸びる ぴったりの一冊にたどり着ける「読書チャート」付き
2025.06.06
ライター:akira

首都圏中学受験塾の教室長をしています。akiraと申します。
受験生たちと日々向き合うなかで、「読む力」がすべての教科に通じる、とても大きな土台になることを実感しています。だからこそ、読書の時間を、単なる息抜きではなく、自分の力を育てる時間にしてほしいと思っています。
今回は、読む力をじっくり育てていくための、3つの読書の工夫をご紹介します。ただページをめくるだけでは、少しもったいない。ほんの少し意識を変えるだけで、読書はもっと楽しくなり、読みとる力も、自然に積み上がっていきます。自分に合った方法を見つけて、まずはできるところから、読む力を育てる一歩を、今日からはじめてみませんか。
目次
読む力を育てる3つの読書チャレンジ【読む力をはぐくむ読書術基礎編】
読書は、ただ本を読むだけでももちろん意味があります。けれど、少しだけ工夫を加えると、楽しさも、身につく力も、ぐんと広がっていきます。ここでは、毎日の中で取り入れやすい、3つの読書のやり方をご紹介します。
① 3ページ立ち読み
本を選ぶときは、まずは最初の3ページだけ、立ち読みしてみましょう。表紙やタイトルだけではわからない、文章のリズムや、言葉の感じを、自分で確かめる。「続きが気になる」と思えたら、それが今の自分に合った一冊です。
② 背伸び読書
いつもより、少しだけ難しい本にも挑戦してみましょう。すぐに意味がわからなくても、流れの中で想像しながら読むことが、読解力を育てます。すべてを完璧に理解しなくても大丈夫。背伸びした一冊を読み切った経験が、次の自信につながります。
③ 言葉メモ読書
読んでいて心に残った言葉や表現を、ノートにメモしてみましょう。ただ書き写すだけでなく、「なぜ心に残ったのか」を少しだけ書き添えると、自分の感じたことがより深く残ります。語彙力が増えるだけでなく、記述問題で自分の言葉を使う力にもつながっていきます。
《まとめ》
この3つの方法は、どれも今日からすぐに始めることができます。読書の習慣に、少しだけ工夫を。その積み重ねが、確かな力になっていきます。まずは、気になった方法から、一歩、踏み出してみましょう。
読書ノートを作ろう【読む力をはぐくむ読書術応用編】
せっかく読書を続けるなら、「読書ノート」を作ることもおすすめです。特別な準備は必要ありません。1冊のノートに、読んだ本の記録を残していくだけ。
読書ノートに書くとよいこと
・本のタイトルと作者名
・気になった場面や、心に残った言葉
・読みながら考えたこと、感じたこと
・わからなかった言葉や表現(あとで調べてメモ)
・読み終えたあと、自分なりにまとめた感想
「きれいに書こう」「上手にまとめよう」と思わなくても大丈夫です。一言メモでも、断片的な思いつきでもかまいません。あとで読み返したときに、「このとき、こんなふうに感じていたんだな」と、自分の成長が見えてくるはずです。
読書ノートは、「読む力」「考える力」を、静かに支えてくれる道具。まずは、気軽な気持ちで始めてみましょう。