さんまるが、ひとりウロウロしながら頭をかかえていると、かけつけた3つのかげが手を振りました。
「さんまる、どうしたの?」
いちばんに声をかけたのは、こまっくー。小牧野(こまきの)遺跡から出てきた「クマ型土製品」がモデルの愛らしい顔をしています。
「心配で飛んできちゃったるん……」
不安げな顔で言うのは、いのるん。なにかを祈るようなすがたをしていることで有名な「合掌土偶」にそっくりです。
「大丈夫モン♡ なにがあってもみんながついてるモン♡」
元気に笑うのは、むーもん。むじゃきなムササビです。きゅっと細い目と赤いほっぺが最高にキュート。心強い仲間がそろい、さんまるは少し気持ちが落ち着きました。これまでのことを、一生懸命話します。
「……そんなわけで、ジョモルイが、ドグウちゃんをぬすみに来るって予告してきたの!」
「えぇっ!?」
3人ともびっくり。けれど、覚悟を決めたようにうなずき合いました。こまっくーが、力強く言います。「大丈夫だよ! だって、ぼくはストーンサークルのパワーで最強だもん!」
むーもんも言いました。「一緒なら、空だって飛べちゃうモン♡」
いのるんもはりきっています。「祈りのパワーはだれにも負けないるん!」
さんまるは、力がわいてきました。みんな、それぞれ誰にも負けない特技を持っているのです。まるでヒーローみたい!
「ドグウちゃんを絶対に守ろう! 今から4人で『縄文ヒーローズ』だよ! ジョモルイから守る作戦を立てよー!」
「縄文ヒーローズ」。カッコいいひびきに、みんなわくわくしてきます。
「でも、どうやったら守れるのかなぁ」
しばらくして、むーもんが細い目を光らせて言いました。
「いいことを思いついたモン♡ 三内丸山といえば『栗』モン♡ 栗のバズーカを作って、ジョモルイをうつんだモン♡」
三内丸山ムラに住む縄文時代の人々は、栗の木を育ててその実を大事に食べていました。今も、遺跡には栗の実がいっぱい落ちています。
「なるほどー! いがぐりでやっつけちゃおー!」
縄文ヒーローズたちは、栗の木といがぐりで栗バズーカを作り、4人でドグウちゃんの周りを囲むことにしました。
「絶対に、ドグウちゃんをジョモルイにわたさない! がんばるぞー!」
おー、というみんなの声が、きれいに重なりました。今夜が、勝負です。
































