〈コミュニケーション回避タイプ〉に後追い・侵入は厳禁!
「子どもが親とのコミュニケーションを拒絶して、心のシャッターを下ろしてしまった場合、それ以上の後追い・侵入をしないことが対応としては正解です。
返事がないからといって執拗に質問攻めにするのはやめましょう。思春期の反抗期で悩まれている親御さんにもお話しすることですが、昔話の『鶴の恩返し』と一緒です。
子どもたちは自分づくりのために『見ないで』といっているのですから、部屋や自分の殻に閉じこもっても追いかけないでください。
また、侵入するのもNGです。親は子どもが無反応だと『おかしなことを考えているんじゃないか』『何を考えているんだろう』と余計に知りたくなるものですが、それでも持ち物やスマホをチェックしたり、部屋をあさったりしてはいけません。
思春期の子の立ち入り禁止エリアに親が無断で入った場合、子どもは『自分の世界が荒らされた』と思って、完全に心を閉ざしてしまいます。そうなると親子関係の修復は難しいでしょう。
〈コミュニケーション回避タイプ〉が見られた場合は、子どもの様子は我慢強く見守り、必要なときに話を聞いてあげられる関係づくりをしてください(#1を読む)。
また、子どもの話を根掘り葉掘り聞くよりも、親のほうから『今日のカレーおいしくできたね』とか『会社の帰りに○○なことがあった』などの話をしてみましょう。
無理にコミュニケーションをとらなくても興味があることであれば、子どもも話に乗ってくるはずです」(諸富先生)