子育てカウンセラーが助言 賢く手を抜く「ノンストレスの育児と家事」

保育・子育てカウンセラー井桁容子さん「ノンストレス育児のススメ」#3〜子育て&家事のバランス編〜

保育・子育てカウンセラー:井桁 容子

助言や情報を収集し 自分たち親子に合った育児スタイルを選ぶ

親やママ友といった第三者からアドバイスを受けると、それができない自分とのギャップに悩まされる親もいるそうです。手本や意見にとらわれすぎないためには、どうすれば良いのでしょうか?

「ひとまず話を聞いたうえで、実際に取り入れるかは“それをすると気持ちが楽になるかどうか”を考えましょう。合っていないやり方を手本にすると、『私がダメだからあの人のようにいかないのかも』と落ち込む原因にもなってしまいます。

これはネットで目にした情報にも言えることですが、そのまま鵜呑みにするのではなく、自分が前向きに『やってみよう』と思えるものだけを取り入れれば良いのです。取り入れるかを迷うようであれば、試しにやってみて、無理があると感じたらやめればいいんです。

一方で、自分とは育児スタイルが異なる家族と仲良くすることは、自分では考えもつかなかった子どもの見方や、生活の知恵などに気づかせてくれる可能性もあります。無理に全て同じことをしようとするよりも、『違うからこそ教えてもらえることがある』という心構えで関わる方が良いです。

また、我が子をよその子どもと比べるのはやめましょう。他人と比べると、どうしても劣る部分に目を向けがち。『我が子の良いところを一番知っているのは自分だけ』だと思うことが大事です」(井桁さん)

子どもそれぞれに個性があるように、親の育児スタイルにも個性があると考えるといいようです。親が自分に合った育児スタイルを見つけるためのコツはあるのでしょうか?

「親と感性が似ていて、同じことに関心を持つ子どももいますね。例えば、音楽を聴く、身体を動かすなど、自分がやっていて心地よいことを子どもと一緒にやってみて、お互いに楽しいと思えるものを見つけていくのがおすすめ。これは、食の好みや入浴の仕方、睡眠時の服装など、何においても通用するコツです。

親自身の好きなことから始めて、『この子はこれを一緒にすると嬉しそう』と共通項を見つけていくと良いですよ」(井桁さん)

周りの声は聞きつつも、すべてを取り入れるのでなく自分らしさしさを大切にする。さらに親自身も好きな心地よいことで子どもと遊ぶ。これなら確かに無理がなく、楽しい育児の時間が過ごせるでしょう。

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