【偏食克服レシピ:トマト】子どもの偏食の原因を知って克服! 思わずおかわりしたくなるとっておきレシピ

子どもの苦手な野菜がおいしいに変わるレシピ #3【トマト】

ライター・料理家:越野 美樹

トマトの食感を抑えて偏食を克服!

トマトの代表的な栄養素・リコピンは赤い色素で、強力な抗酸化作用を持ち、細胞やDNAを傷つける活性酸素を除去します。

また、視力を維持したり、粘膜の健康をサポートしてくれるβ-カロテンも摂取できます。

緑黄色野菜に分類されているトマトは、その定義であるβ-カロテン量は基準値未満ですが、家庭で食べる回数や量が多いため、カロテンの優秀な補給源とされています。

さらに、免疫機能を強化するビタミンCや筋肉や神経の働きをサポートするカリウムも多く含まれているので、子どもに積極的に食べてほしい野菜のひとつです。

品種改良でトマトは昔より食べやすくなり、輸送技術の向上から完熟のおいしさを味わえるようになっていますが、それでもトマトが苦手な子どもはたくさんいます。

子どもがトマトを嫌いな理由のひとつに、食感や舌ざわりがあるでしょう。

柔らかい果肉と一緒にトマトの皮や種を口に入れると、子どもは違和感を感じることがあります。  写真:越野美樹

トマトの固い皮が苦手な子、種の周りのゼリー状の部分が苦手な子など、トマトのいろいろな口当たりが、偏食に影響していることが考えられます。

これらは、苦手な部分を除いたり、食感をやわらげる工夫をすると解消します。

食感や舌ざわりが苦手な子どもがトマト料理を好きになるコツは、3つあります。

【子どもの偏食克服ポイント1 トマトの食感や舌ざわりを抑えて偏食を克服】

●皮を取り除く
 →湯むきしたり、皮をピーラーでむいたり、冷凍してから水に漬けて皮を取り除きます。
●種の周りを取り除く
 →種の周りのゼリー状の部分をスプーンなどで取り除きます。
●塩や砂糖、油であえる
 →トマトに塩分や糖分、油分を加えることで食感が柔らかくなります。

ひとつめのレシピは、トマトの皮を湯むきし、クリーミーでうま味のある食材と一緒に、パンにのせてカリカリに焼いた一品です。食感が楽しく、コクがあってトマトが好きになりますよ。

「湯むきトマトの焼きブルスケッタ」のレシピ

湯むきして食感がなめらかになったトマトに、濃厚な食材を合わせてパンにのせて焼くことで、カリカリ食感が楽しめ、舌ざわりがマイルドになります。  写真:越野美樹

【材料】2人分
トマト 1個
アボカド 1/2個
にんにく 1かけ
ツナ缶 1缶
シュレッドチーズ 30g
フランスパン 4切れ
塩 ひとつまみ
オリーブオイル 大さじ1

【作り方】
1.トマトはヘタを取り、反対のおしり側に十字に切れ目を入れる。

2.鍋に湯を沸かし、トマトを入れる。20秒ほどして皮がめくれたら冷水にとり、皮をむく。

皮がめくれないとむきにくく、火を入れすぎると食感が変わるので、ちょうどよいタイミングを見極めて。  写真:越野美樹

3.2は一口大に切る。アボカドは皮をむいて一口大に切る。にんにくはすりおろす。

4.ボウルに3、水気を切ったツナ缶、塩、オリーブオイルを加えて混ぜる。

5.フランスパンに4とシュレッドチーズをのせ、軽くトーストする。

写真:越野美樹

トマトの皮を除いたことで固さがなくなり、塩やオイルを合わせることでより柔らかい食感が味わえます。また、トマトを軽く焼くことで、さらに食べやすくなります!

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