子どもを伸ばす「STEM教材」VEXロボティクス 「プログラミング・プレゼン・コミュニケーション」力がつく理由

注目のアメリカ発STEM教材「VEXロボティクス」 #1 VEXの仕組みと4つのカテゴリについて

2023年11月26日昭和女子大学で開催されたVEX大会の様子。  写真提供:市川晋也

近年、日本でも注目を集めているアメリカ発のSTEM教材「VEXロボティクス(以下、VEX)」。

誕生は約20年前。現在(2024年現在)は、世界70ヵ国の子どもたちや教育者が熱中し、世界大会も行われています。

「『VEX』は、ロボット工学を通じて『考え→行動し→検証する』ことを繰り返し、自主的に学ぶ力を身につけるだけでなく、次世代に必要なさまざまなスキルを育むことにも重点を置いています」とは、VEXの販売代理店『サンエイロボティクス』の代表・市川晋也さん。そこでVEXの魅力を全4回にわたってお届けします。

1回目は市川さんにVEXについて解説していただきました。


(全4回の1回目)

VEXは考え→行動し→検証するロボット製作

──まず、VEXとはどのような教材なのでしょうか?

市川晋也さん(以下、市川さん):VEXは、ロボット工学を軸としたSTEM(科・技・工・数)教材で、コンピューターサイエンスをベースに「ハードウェア」「ソフトウェア」「カリキュラム」「競技大会」の4要素で構成されています。

ロボット工学を通じて「考え→行動し→検証する」ことを繰り返し、自主的に学ぶ力を身につけるだけでなく、次世代に必要なさまざまなスキルを育むことにも重点を置いています。

VEXの販売代理店『サンエイロボティクス』の市川晋也さん。世田谷区駒沢にあるプログラミングスクール「DOHSCHOOL」の運営にも携わっています。  撮影:日下部真紀

市川さん:日本でロボット製作というと、「ロボコン」などを想起される方が多いかと思います。

ロボコン出場者は、ロボット製作の知識・技量がともに非常に高い学生の集まりですが、VEXは裾野を大きく広げていて、「ロボット作りが好き」「プログラミングが好き」という子はもちろん、「チームで活動をするのが好き」「他者とコミュニケーションを取るのが好き」など、さまざまな方向の“好き”からVEXに入ってもらってOKというスタンス。

特に、ロボットにもプログラミングにも興味がなかった子が、VEXを通じてロボット作りやプログラミングに興味を持ち始め、夢中になっていく、というケースも非常に多いですね。

対象は未就学児~大学生まで4カテゴリ

──教材の対象年齢などはありますか?

市川さん:VEXは、未就学児~7歳ぐらいまでの「VEX 123」、対象年齢7~10歳の「VEX GO」、対象年齢10~14歳からの「VEX IQ」、そして対象年齢14歳~大学生の「VEX V5」の主に4つのカテゴリに分かれています。
共通の教材で段階的に長く学んでいくことができるというのも、VEXならではの魅力かなと思います。

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