(PR)スカウト活動で育む子どもの環境意識 「プラごみバスターズ大作戦」に大注目!
「年齢別”指令書”」「アプリで見える化」…進化版ごみ拾いプロジェクトの全貌
2023.03.31
自分たちが暮らす地域に対する新たな気づき
続いて、ローバースカウト(18歳から25歳)であり、指導者として子どもたちの活動をサポートしているお二人に話をお聞きしました。
大塚 蒼(あおき)さん
滋賀連盟湖東地区犬上第1団ローバースカウト隊
1学年上の友だちに誘われて小学校就学前から入団。大学4年生。
岑(みね) 綾音さん
山口県連盟第1地区岩国第1団ローバースカウト隊
2歳上でスカウトをやっている従姉妹に憧れて小学3年生で入団。大学2年生。
──「プラごみバスターズ大作戦」に参加してみて、どんな感想を持ちましたか?
大塚さん:琵琶湖は滋賀県の面積の6分の1を占める、県民にとって、とても大きな存在。私もずっと滋賀県で生まれ育ち、琵琶湖に親しみを抱いてきました。
そんな私でも、これほどまでに大量のごみが隠れているものなのかと、琵琶湖の違った一面に驚きました。
場所によっては、昭和時代の家庭用洗剤の容器があったり、だいぶ昔から流れ着いていると思われる魚網があったりしました。
一見美しい琵琶湖の風景ですが、それだけ人が入らずにごみが放置されたままになっているという証拠です。身の回りの環境を、視点を変えて見つめることがいかに大事かということを実感しました。
岑さん:私たちが活動した周防大島には、広島のほうから漂着しているごみが多く、なかでも特に目立ったのが牡蠣養殖に使われる牡蠣パイプです。
私もそうでしたが、子どもたちの多くは、この牡蠣パイプのごみ問題を初めて知ったようです。
岑さん:牡蠣パイプのリサイクル業者さんにも参加していただき、リサイクルできることをレクチャーしていただきました。
牡蠣パイプのごみは燃料のペレットになるだけでなく、買い物カゴにアップサイクル(価値を付けて新しい製品にすること)できることが紹介されると、子どもたちからは歓声が上がりました。
さらに、みんなでリサイクルのために分別を行いました。牡蠣パイプにはさまざまな色があるのですが、色分けするとリサイクルの用途も広がるということで、分別をゲーム化して実施しました。
子どもたちは楽しみながら牡蠣パイプをリサイクルできることや、分別の大切さを学習できたと思います。
──これまで行ってきた清掃活動とは違った子どもたちの反応はありましたか?
大塚さん:大きかったのは今回初めて導入されたごみ拾いSNS「ピリカ」の存在です。
アプリで清掃活動の場所や量が見える化されたことによって、確かな達成感が得られたことと思います。さらに、情報を共有することで地域の団結力も強まりました。
また今回、子どもたちの間から自然と「こんなに拾わなきゃいけないごみがあること自体が本当はおかしいよね。いつかごみ拾い活動自体がなくなるような世界にしたいな」といった声が出てきて、活動を通じて子どもたちの視野が広がり、考えが深まっているのを実感しました。
岑さん:そうですね、やはりピリカの効果もあり、子どもたちもその地域で活動する意味を強く実感できたのではないかと思います。
私たちの活動を見て地元の方が飛び入りで参加してくださったのも嬉しかったですね。
また活動を通じて、私自身が周防大島の魅力に気づくことができました。ただ、残念ながら、山口県民の方にも、まだまだ周防大島の魅力が伝わっていないこともあらためて感じました。
これからは、「プラごみバスターズ大作戦」を通じて、地域の魅力を掘り起こし、地域のことをより好きになってもらえるように活動を続けていきたいです。
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「プラごみバスターズ大作戦」の活動の一環として、2022年11月7日までに、スカウトの仲間たちが拾ったごみの数はなんと200万個を超え、その活動の詳細は国連にも報告されています。
「プラごみバスターズ大作戦」の取り組みは、毎年継続している「スカウトの日」のテーマとして受け継がれ、環境美化運動は今年も各地で実施予定です。
興味のある方は、ボーイスカウト日本連盟のホームページから、お住まいの近くで活動しているグループへお問い合わせください。
取材・文/渡辺 高
お問い合わせ先
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
事務局 青少年プログラム(担当:渋谷)
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公式サイト:https://www.scout.or.jp/
特設サイト:https://plagomi.scout.or.jp/