小学生も危機感を抱く【海の生きもの】の現状とは? さかなクン×水中写真家のトークセッションを公開

『さかなクン探究隊 2025』活動レポート第3弾

さかなクンが、東京湾で10年は見ていないというアイナメ。

ここで「東京湾をいちばん汚しているのは私たち」「天然の江戸前を一生食べたいなら東京湾を汚してはいけない」と語る中村さん。毎日の食事で残った味噌汁や煮物の汁などをそのまま台所の排水口に捨てると、東京湾に流れてヘドロになる可能性があります。そのため中村さんは、使い終わった食器は不要な布などで拭き取り、仕上げにきれいな布で拭いて水ですすぎ、洗剤を使わずに洗っているそう。こうした日々の積み重ねが海を守るためにはとても大事で、さかなクンも中村さんからこの話を聞いて以来、実践しているそうです。

また、「お魚は残さずに食べること」「食べられる分しかとらないこと」も大切だと語ります。「海の中に死んだ魚がいないのは、弱った時点ですぐに食べられてしまうから。でも、食べた魚の命を支えるから無駄になってはいない。無駄なのは食べられずに残され捨てられること。それは生きものにとっては無念でならないでしょうね」と、力強く子どもたちに訴えました。

子どもたちが考える「今、自分にできること」

おふたりのトークセッションを真剣な表情で聞いていた子どもたちは、海の環境がだんだんと変わってしまっていることにビックリしました」「東京湾が“死の海”と呼ばれていた50年前より汚いと知って、直していきたいと思いました」「青潮がお魚さんに影響を与えている、それを変えられるのは人間なんだと思いました」と、それぞれの想いを伝えました。

子どもたちの質問に丁寧に答えるおふたり。さかなクンは、その場でお魚の絵を描きながら答えました。

能登の小学生たちとセッションも!

この日は、ほかにも、大阪・関西万博会場とオンラインでつないだ企画セッションを実施。石川県能登町立柳田小学校のみなさんによる探究発表「つながる!広がれ!能登の生き物!」を、さかなクンと子どもたちで視聴しました。

災害前から行っていたという町野川の水質や生きものの調査、また、災害後の生態系の変化について探究した発表に、素晴らしいと感動していたさかなクン。子どもたちも「地震や洪水によって棲家が奪われてしまったのに、1年も経たないうちに生きものたちが戻ってきたのはすごい!」と、興味津々のようすで聞いていました。

万博会場とオンラインでつなぎ、探究発表を聞くさかなクンと子どもたち。
被災した町野川にたくさんの生きものが戻ってきたと知り、子どもたちも安心したようす。

今回のワークショップも、さかなクン×中村さんの貴重なトークセッション、能登の小学生との企画セッションと、新しい学びや気づきが盛りだくさんで、子どもたちの探究心がますます刺激される内容でした。次回は、9月上旬に開催された第4回のワークショップのようすをレポートします。お楽しみに!

トークセッション後の記念撮影。今回は【夏休み特別講義】のため、2024年度の探究隊員も参加しました。後列右は、SDBEの特別顧問に就任された“金魚博士”こと岡本信明さん。

取材・文/星野 早百合

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