「赤ちゃんの便秘」 受診のチェックポイントとケア方法を小児科医が解説

「0・1歳児の赤ちゃんのホームケア」#1「便秘」

小児科専門医・アレルギー専門医:岡本 光宏

母乳性の便秘がある

元気で母乳やミルクをよく飲み、体重は増えるけど、うんちが出ないというケースもあります。母乳は体内で効率よく吸収されるため、母乳のみの赤ちゃんはうんちの量が少なくなってしまうからです。

この母乳性の便秘の場合、1週間程度であれば、様子見でOKです。

「1週間うんちが出なくても、赤ちゃんの機嫌が良かったり、苦しそうにしている様子がなければ異常ではありません。

ただ、心配だと思うので、そこが受診のタイミングだと考えるといいでしょう
」(岡本先生)

写真:アフロ
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受診する目安

次に、赤ちゃんの体調が悪いとき、このまま様子見でいいのか、小児科を受診したほうがよいかの判断の目安を段階別に紹介します。

〈様子見でOK!〉
・赤ちゃんの機嫌がいい
・食欲がある
・排便が2日に1回くらい
※母乳のみの子の場合、「腹痛がなく食欲があり機嫌が良ければ」1週間に1回の排便でもいい

〈小児科を受診〉
・お腹が張っている
・いきむのにうんちが出ない、苦しそうにしている
・うんちをするのを嫌がって泣く
・うんちに血が混じっている
・硬いうんちで肛門が切れて出血した

〈時間外でも急いで受診を〉
・嘔吐する
・お腹をさわると痛がる、泣いて嫌がる・ひどく機嫌が悪い

〈受診の準備〉
・症状が始まった時期や授乳や食事、水分の回数、量をメモしておく
・お腹の張り具合をチェック
・色や状態がわかるように便秘のうんちの写真を撮っておく

「病院では、赤ちゃんの体重が増えているかどうかを見るために受診時の体重と健診時の記録を比較することがあります。母子手帳を忘れずに持っていくといいでしょう」(岡本先生)

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