【働くママの労働問題】入社してすぐに妊娠が判明! 産休・育休は取れる? 取れない?[社労士が回答]

働くママのお悩み解決 職場問題モヤモヤ相談室【連載】第18回 (2/2) 1ページ目に戻る

社会保険労務士、行政書士:小西 道代

入社したばかりでも産休はOK 育休は取れない場合がある

産休は正式名称を「産前産後休業」といい、子どもを妊娠・出産した女性にのみ認められている休業です。

出産予定の女性が勤務先に申請すると、産前休業は出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から、産後休業は出産日の翌日から8週間取ることができます

産前休業は、妊娠している女性本人の意思で取得しない選択もできますが、産後休業は法律で8週間(本人が早めの仕事復帰を希望し、医師が認めた場合でも6週間)を休むことが義務付けられています

一方、育休は正式には「育児休業」といいます。こちらは母親父親ともに取得可能で、1歳未満の子どもひとりにつき、分割して原則2回まで取得できる制度です。

産休と育休の基本

産休
・正式名は「産前産後休業」。
・対象は子どもを妊娠・出産した女性のみ。
・産前休業は出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から、産後休業は出産日の翌日から8週間取ることができる。
・産前休業は、妊娠している女性本人の意思で取得しない選択もできるが、産後休業は必ず取得しなければならない。

育休
・正式名は「育児休業」。
・母親父親ともに取得可能で、1歳未満の子どもひとりにつき、分割して原則2回まで取得できる。

産休は、労働基準法に基づいた制度です。勤務期間や雇用形態に関係なく取得できるので、4月に入社したばかりでも、出産予定日の6週間を切っているなら、すぐにでも産休を取得することができます

それに対して育休は、育児・介護休業法に基づいています。育休も原則としてすべての人が取得できるものですが、雇用契約や勤務先の労使協定に定めがある場合は、入社1年未満の方は取得できないケースがあります

就職してから間もない出産の場合は、契約書や就業規則の確認が肝心です。育休が取れない状態で産休後に休む必要があるときは、有休や欠勤で対応せざるを得ない場合があることを心構えとして持っておきましょう。

─働くママの声への回答─

入社したてでも産休は取得できる。
ただし、育休は雇用契約や勤務先の労使協定の定めにより取得できないケースがある。

パート、アルバイト、派遣社員、契約社員でも産休・育休は取れる?

産休や育休は正社員だけの制度だと思っている方がいますが、そうではありません。

産休はパート、アルバイト、派遣社員、契約社員でも取得できます。週1~2日の勤務であっても、入社から間もない場合でも産休は可能です。

その一方で育休の取得には、次のような要件があります。

パート、アルバイト、派遣社員、契約社員が育休を取得できる条件

・子どもが1歳6ヵ月になった時点でも、雇用が見込まれていること。

育休中に契約の満了日を迎える予定でも、会社から契約更新される可能性がある場合は、育休取得の対象になります。

しかし、会社に労使協定の定めがある場合は、次の方は育休取得の対象外になることがあるので注意が必要です。
・働いてから1年未満の場合
・休業の申請をした日から1年以内、あるいは子どもが1歳以降なら6ヵ月以内に雇用関係が終了する場合
・1週間の所定労働日数が2日以下の場合


パート、アルバイト、派遣社員、契約社員の方で勤めている会社の対応がわからないときは、就業規則や労使協定などで条件を確認してみましょう。

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小西 道代
こにし みちよ

小西 道代

Mishiyo Konishi
社会保険労務士、行政書士

社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。

社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。