
【中学受験】忘れやすい「地理」と「歴史」 4・5年生の覚え方は? 中学受験専門塾代表が解説
「ジーニアス」松本亘正先生に聞く社会の勉強法 #2 ~4・5年生の勉強方法~
2025.05.07
中学受験専門塾「ジーニアス」代表:松本 亘正
4年生で集中すべきは「地理」 納得の理由とは?
──多くの中学受験塾が、まず地理を一通り学んだあとに歴史を学ぶという順番ですが、理由はあるのでしょうか?
松本亘正先生(以下松本先生):歴史を学ぶ上で、地理の素養はとても大切です。地名が多くでますし、気候や文化、特産物も関わってきます。まず日本のことについてしっかり学んでから歴史を勉強するほうが身につくことが多いですね。
──それでは、暗記が得意じゃないというお子さんの場合、4年生のうちから先取りして歴史を学ぶというのは非効率的ですか?
松本先生:基本的に地理を授業で学んでいる間は、それに集中していいと思います。何なら4年生の間は、歴史は漫画や本で興味を持つくらいでも十分ですよ。
一通り地理を学んだあとならば、できる範囲で歴史の先取りの勉強も悪くないかもしれません。授業よりも先に教科書や参考書を読む、という程度でも効果があります。
社会という科目は、知識がベースですから、単純に「知っている」ということがアドバンテージになります。予習するデメリットはさほどないですね。
ただ、大切なことは授業で習ったことの基礎を確実に身につけていくことですね。

学んでもどの子もある程度は一度忘れる!?
──暗記という観点で考えると、せっかく習っても忘れてしまうことが懸念です。4年生で習った細かいことは6年生まで覚えていられるのでしょうか?
松本先生:ご安心ください、どの子もある程度は忘れてしまいますから(笑)。だからこそ、前回でもお話ししましたが、できるだけ体験や実感に紐づいていると強いのです。
覚え方としては、「これは絶対に必要」なキーワードをに絞って繰り返ししっかり覚えることが大事です。一番良くないのは、とにかく適当に大量の宿題を終わらせることだけを考えて雑にやってしまうこと。それだと結局何も残りません。
もちろん演習に慣れることは大切ですが、それは6年生になってからでも間に合います。まず4・5年生は、基礎を必ず押さえるようにしましょう。