小学校受験を「経験」で終わらせず「将来」につなげよう!
筆者が経験した小学校受験は、大変な日々の連続でした。塾の帰り、息子のあまりの不出来さに怒鳴り散らしたこともあります。合格発表を見るその瞬間まで「ここまで頑張ったのに、落ちたら辛すぎる」とも思っていました。
小学校受験を無事にパスし、3年経った今は、「そういえばうちの子、(言えば)座ってドリルをするな」ということに気づきました。宮澤先生の言う、“座っていられる子”の典型です。学校でも、「授業中に席を立って困る」と言われたことはありません。
幼稚園受験に費やした1年間と、小学校受験準備期間中の1年間。息子にとって“授業中に座って話を聞くこと”は当たり前のこととして定着し、今に活きています。
たとえ受験に不合格だったとしても、受験の準備をしたことで子どもは大きく成長できますし、良い経験になることは間違いありません。ただその経験を次にどうつなげるのかが、今では大切だと思っています。小学校受験は子どもにとって通過点のひとつです。
十人十色の経験談がある、それが“お受験”!
文字数の関係で紹介できませんでしたが、塾選びで詐欺に遭いそうになったり、試験前日に息子が顔に大きな怪我をしてしまったりと、さまざまな経験をしました。
挫けそうになりながらも続けた結果、息子は無事に小学校に合格することができました。
「何万人もの人が暮らす世の中で、いわゆる“いい大学”に行ける人より、“いい小学校”に行ける人の割合の方が圧倒的に少ないです。
しかもその“いい小学校”には、将来を見据えて頑張る子どもたちがたくさんいるんですよね。
すると、触発されて自分も“やるぞ”という気持ちになる。そういう環境作りのための第一歩を踏み出せること、つまり小学校受験は親からのギフトです」(宮澤先生)
先生の話を聞き、「夫と私も息子にギフトを贈ることができた」と喜んだ矢先のこと、息子に「小学校受験のこと、どれくらい覚えている?」と聞くと、「あんまり覚えていない」という答えが……。
あんなに頑張った1年間がキレイさっぱり記憶のはるか彼方へ飛んでいってしまったというのは、これすなわち、怒鳴り散らした私のやらかしも記憶の奥底へしまわれたということ。
ただ、小学校受験のために始めた習慣は、今も我が子の身についたままなので、やはり受験の経験は「良し!」だったと感じています。
取材・文/中村雛乃
※本記事内では、幼児教室の呼称を「塾」で統一しています。お受験界隈では「お教室」と呼ばれています。
─◆─◆─◆─◆─◆─◆
◆宮澤 裕介(みやざわ ゆうすけ)
1969年に設立された都内最大手の幼児教室「ジャック幼児教育研究所」で14年、同じく大手の小学校受験専門塾「スイング幼児教室」で4年教鞭を執り、4年前に個人で「KAKERU幼児教室」を開校。6000人以上の子どもたちを指導し、1万時間以上の授業を行ってきた。現在は年間100名程の生徒を教えている。
【お受験のプロ講師と経験者が伝える“本当”の小学校受験】の連載は、全3回。
第1回を読む
第2回を読む
関連書籍
医学者・脳科学者である川島隆太先生監修の、読み聞かせにふさわしいイソップとグリムのお話。実力のある児童書作家の読みやすいテキストに、それぞれ贅沢なイラストがついています。36編収録。


































