どこまで転がるの?『りんごが コロコロ コロリンコ』読み聞かせのコツ

「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」隊長がお教えします

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

読み手 ーーおはなし隊隊長 古川恵
※この記事は、講談社絵本通信に掲載の記事を再構成したものです。
 
キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!
身近なフルーツであるりんごが題材の幅広い年齢におすすめの絵本です。みんな知ってる動物がたくさん出てきて、色々な擬音、言葉の響きやリズムが楽しく、りんごが高い所から低いところに転がる気づきもある絵本です。

まず表紙をしっかり見てもらいましょう。
さてりんごはどんな風に転がっていくのでしょうか、おはなしスタートです。
『りんごが コロコロ コロリンコ』
作:三浦太郎 講談社
美味しそうなりんごの実がなっています。身近なフルーツなので子どもたちにもスッと入りやすいです。始めのページは絵をしっかり見せて丁寧にゆっくり読みます。
りんごをとろうとする、ぞうさん『りんごが コロコロ コロリンコ』より
ぞうさんの鼻がすべって、ぞうさんの背中の上をりんごが転がり始めます。コロコロコロリンコ〜とリズミカルに、そしてだれかつかまえて〜と呼びかけるように気持ちを込めて読みます。

ぞうさんの背中からキリンさんの背中の上を転がっていきます。
コロコロコロリンコ〜
きりんさんの上を転がるりんご『りんごが コロコロ コロリンコ』より
キリンさんの背中から次はかばさんの背中をコロコロコロリンコ
お〜いりんごどこいくの? とりんごに問いかけるような気持ちで読みます。かばさんの背中からこんどはラクダさんの背中をコブコブコブリンコ

コロコロからコブコブに音が変わりましたね。音を楽しむように進めます。
フラミンゴの背中をフラフラフラリンコ
おさるさんの背中の上をウキウキウキリンコ

子どもたちからクスクスと笑う声が聞こえてきます。そしてりんごがだんだん低い背中に転がっていく事に気づくこどもも出てくるので、次はだれの背中かなーと問いかけてもいいですね。
おつぎはおさるさん『りんごが コロコロ コロリンコ』より
あらまーつぎはやまあらしさん!
チクチクチクリンコ

そして、次のページに行くときに少しページをずらしてチラ見せしてみましょう。「わにー!」と声が聞こえたらめくります。
ワニさんの背中はゴトゴトゴトリンコ

そして次のページも少しだけのぞかせてみます。
そうです「ヘビさん!」ニョロニョロニョロリンコ

そしてあれあれ!
最後はわたしのところにりんごがコロコロコロリンコ
最後はみんなのもとへコロコロ『りんごが コロコロ コロリンコ』より
そして美味しくいただきます。つかまえた、パク!

最後のページもしっかり見せてあげましょう。ごちそうさま〜と言葉をそえてもいいかもしれません。
かじられているりんご『りんごが コロコロ コロリンコ』より
大きな版型でホワイトの背景、遠目でもよく見えるのでおはなし会にもぴったりの絵本です!

●今回読んだ本

『りんごが コロコロ コロリンコ』
作:三浦太郎 講談社

●プラス1冊

ぞうちゃんは おおきい あかちゃんですが
おともだちは ちいさい ねずみちゃんです。

『ぞうちゃんと ねずみちゃん』
作:三浦太郎 講談社 

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

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