【1分で読める】世界にほこる自動車をつくった本田宗一郎

『決定版 夢をそだてる 科学の伝記120人』1話(本田宗一郎)試し読み

絵:いとうみき
移動手段のひとつとして欠かせない自動車。そんな自動車の販売台数で、常に世界上位の日本を代表する輸送機器メーカー「ホンダ」。

そんな「ホンダ」の創業者は、どのようにして自動車を発明したのでしょうか。

シリーズ累計74万部を超える、ロングベストセラーを全面改訂した、最新の科学伝記『決定版 夢をそだてる 科学の伝記120人』監修:小山慶太(講談社)から、本田宗一郎の生涯を紹介します。

本田宗一郎

「えっさ……えっさ……家は、もうちょい!」

1917(大正6)年5月28日の夕方。10さいの本田宗一郎は、大きな自転車をがたがたこいで、家への道を急いでいました。

宗一郎は、静岡県天竜のうまれ。その日は、朝からないしょで学校を休み、20キロもはなれた浜松まで、めずらしい飛行機の曲乗りを見にいってきたのです。

「飛行機……かっこ……よかったなあ!」

宗一郎は、ペダルをふみつづけます。

「でも、自動車は……もっと、いい!」

そしていつか、自分で、世界一速い自動車をつくろうと、心に決めたのです。

宗一郎はやがて、東京の自動車修理工場に就職します。ここでねっしんにはたらき、自動車の構造を学びました。そして1948(昭和23)年、41さいで、まずはオートバイの会社をつくったのです。

宗一郎は自分でセメントをこね、工場の土台をつくりました。みんなでわれたガラスを集めてとかし、ガラスまどをつくりました。

明るく元気な空気のなか、およそ20人の社員が、のびのびとはたらきだしました。宗一郎は社長として、社員の行動をきびしく見守り、勉強不足や、お客に不親切な社員を見つけると、しんけんにどなりつけました。そのいっぽう、「会社のためにはたらくな。会社は、自分のため、家族のためにはたらきにくるところだ。」と、いいつづけました。

そんな宗一郎を社員たちは、尊敬をこめて「オヤジさん」とよぶようになりました。宗一郎の会社は、またたく間に、日本でも1、2をあらそう乗りものメーカーに成長します。

そして1946(昭和39)年には、有名な自動車レース、F1グランプリに参加するまでになりました。ホンダ車は、よく年のちょうせんで、F1を制しました。

「何でもさいしょはしくじる。腹がたつ。だからおれは何度も何度もやるんだよ。」

宗一郎のことばです。

文:岡田好惠

(この記事は『決定版 夢をそだてる 科学の伝記120人』をもとに構成しました)
『決定版 夢をそだてる 科学の伝記120人』監修:小山慶太(講談社) 
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