2021.06.26

茂森あゆみさん「毎日泣いた産後うつ。だけど仕事に救われた」

歌手・茂森あゆみさんインタビュー「私の“音育”」#3~育児編~

寄稿家:茂森あゆみ

習い事の教室選びに対する独自の視点を聞かせてくれた茂森あゆみさん。
写真:内田龍

17代目「うたのおねえさん」で、歌手の茂森あゆみさんへのインタビュー第3回。3人の子どもを持つ母親である茂森さんは、習い事に熱心な一方で、次男以外にはピアノをさせなかったそうです。歌手であり音楽も好きだという茂森さんは、なぜ子どもたち全員にピアノを習わせなかったでしょうか。

教室選びは「子どもの目が輝いているか」を重視

茂森さんは高校2年生の長男、中学1年生の次男、小学5年生の長女(2021年4月現在)を持つ母親として、今でも日夜奮闘。仕事をセーブしつつ家事をこなし、子どもの習い事の送り迎えもしています。

「息子2人は幼稚園から水泳をやっていて今では学校で水泳部に所属。娘は幼稚園の年中さんからクラシックバレエを続けています。私が姉から『学校で書道と水泳だけは、マンツーマンで教えてもらえないから習わせた方がいい』とアドバイスされていたので、3人とも書道はさせていましたが、基本的にその子がやりたいと言った習い事をさせてきました。

長男は初めての子なので特に、絵画やサッカー、書道など何でもやらせましたね。3歳から始めた空手は、年長のときにクラブ主催の全国大会で優勝するほど。子どもだと週1回の教室では型を覚えきれないから、ビデオを撮ったり私も一緒にやったり。私が黒帯になれるんじゃないかと思うぐらい必死でした(笑)。

書道はやらせていてよかったですね。私が思うに、我が家で字が一番キレイなのは長男だけど、次男の方が『高野山競書大会』や明治神宮の『全国少年新春書道展』など、いろんな賞をもらっています。それなのに、受験のときは算数の字が汚すぎて、本当に苦労しました。計算式から答えを写し間違えるとか……。『君は何のために書道を習っていたのかな?』って思うことも(笑)」

いろんな習い事をさせ、結果を出す子どもたち。茂森さん自身はそれほど特別なことはしていないとのことですが、子どもたちの成長には教室選びが重要だと考えます。

「体験教室に行き、そこで子どもがどんな目をするかを見る。キラキラした目で先生に惹かれているようならそこに決めます。それが先生と子どもの相性を測る私の基準です。書道というのは、同じ字でも人によって表現が全然違いますよね? バレエや絵画など芸術はどれもそう。そこに正否はなく、あるのは『好きか嫌いか』だというのが私の考えです。

あと子どもから体験教室の感想をちゃんと聞くこと。どんなに親が『この先生がいい』と思っても、ほかの親御さんからの評判が良くても、我が子に合うかどうは別問題です。体験に行って、子どもの目を見て感想を聞くのはとても大切だと思いますね」

音楽系の習い事はさせなくても全員音楽好きに育った

習い事は子どもの主体性を大切にするのが茂森さん流。そして意外にも、子どもたちには音楽系の習い事はほとんどさせてこなかったそうです。

「次男は自分からやりたいと言うので近所にあるピアノ教室に通わせましたが、長男は一度も言わなかったし、娘にもさせていません。私がガチガチのクラシックで育って、もっといろんなジャンルを聴いておけばよかったという想いがあるので、子どもたちには自由に音楽にふれてもらいたい。でも3人とも音楽は小さい頃から好きですよ。長男なんてギターにハマって『もういいでしょ!』ってなるぐらい家で弾き語りをやっています(笑)。子どもたちが寝る前に、私が歌いまくっていたのが原因かもしれません。子守唄とかでなくて、単に自分が歌いたい歌を熱唱するだけだったから(笑)。でもそれでいいんです。私としては、音楽を押し付けるのだけは嫌だったので」

「高2の長男は今になって『ピアノやっておけば良かった』なんて言ってます(笑)」(茂森さん)
写真:内田龍

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