“反省する編集長”が12月26日発売の「げんき2・3月号」を振り返る

講談社の幼児雑誌「げんき」編集長のふりかえり雑記#モルカースロープ

げんき編集部:塩見 亮

げんき2・3月号
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こんにちは。講談社「げんき」編集長の塩見亮です。

げんき編集部では、「げんき読者サポーター」という制度をやっています。

サポーターの数は、全国に約50人。

げんき編集部の雑誌やふろくで、実際にお子さんと遊んで、その様子をSNSに投稿したり、編集部に意見や感想を送ったりという活動をしてくれています。

編集部ではそのコメントを読んで、ときには喜び、ときには反省して、新しい雑誌やふろくの制作に活かしているというわけです。

サポーターさんには、忖度(そんたく)なしの意見をお願いしているので、ときには厳しいコメントも。反省することのほうが多いかもしれません(汗)
げんき2・3月号とふろく「PUIっとくるくる♪ モルカースロープ」

くるくる、ころころのモルカーに夢中!

「げんき2・3月号」のふろくは、げんき初登場! の「PUIPUIモルカー」たちが、ころころと坂を転がり落ちるおもちゃ、「PUIっとくるくる♪ モルカースロープ」でした。

読者サポーターさんには、まずふろくを5段階評価で「採点」してもらっているんですが、今回「5」が多かったですね!
好評、好評。
ふろく「PUIっとくるくる♪ モルカースロープ」
「とても集中して遊んでいました。初日は30分転がし続けました!笑」(Hさん/2歳1ヵ月)

「とても気に入っていて、保育園から帰ってくるとコロコロしたい!と、このおもちゃをねだってきます」(Tさん/2歳9ヵ月)

「付録とは思えない大きさとすべてプラスチック製で丈夫なところがよかったです!」(Jさん/2歳4ヵ月)

「モルカーのチップを使って、お話を作りながらいろいろなところで寄り道をしたりして、楽しく遊べました」(Tさん/2歳3ヵ月)
モルカーを置くと、スロープをくるくる転がり落ちていく……

単純といえばすごく単純なおもちゃなのですが、それが面白かったようです。
また、遊びが広がったお子さんもいたようで、よかったです~。
「モルカーが3つあってよかったです。姉がいて喧嘩になることが多いのですが、仲良く遊べました」(Nさん/2歳11ヵ月)
きょうだいがいる場合、「ケンカにならなそう」というのも、おもちゃ選びのかなり大きなポイントのようですね。
というわけで、おかげさまで好評だった「モルカースロープ」。
なにか反省点はあるでしょうか……? 

実はちょっと心配していたのは、「組み立てが大変」と言われるのではということ。
すべてプラスチック製ではあるのですが、部品の数がやや多く、最初に組み立てが必要だったためです。

しかし、意外とそのような声は少なかったですね。
「私が下の子の授乳をしている間に、(子どもが)自分で組み立てもできた」(Yさん/2歳11ヵ月)
というコメントまでありました。
え、2歳のお子さんが、自分で組み立てちゃったんですか? すごい!

厳しいコメントが見られたのは、こちらでした。
「持ち運ぶときにスロープパーツが外れやすかった」(Nさん/2歳11ヵ月)

「もう少し壊れにくい付録にしてほしかったです。ご機嫌に遊んでいても、壊れてしまって何度か泣いてしまいました」(Kさん/2歳5ヵ月)
Kさん、お子さんを泣かせてしまい、ごめんなさい!

ただ、ちょっと言い訳になってしまうんですが、実は「あえて壊れやすくしている」という部分もあるんです。
たとえば、お子さんが転んで、このおもちゃの上に乗っかるような形になってしまったとき、大きなケガを防ぐという意味では、パーツが外れて衝撃を吸収したほうがいい、という考えからです。
読者のお子さんが大ケガをしてしまったら、「反省」どころではないので、そこはいちばん気をつかっているところです。

でも一方で、あまり部品が外れやすいと、普通に遊ぶにはストレスになってしまうというのも事実。
「ちょうどいいバランス」の難しさを再認識しました。

本誌の中にも、遊びはいろいろ

「みんなでプイプイ!」
さて、本誌のほうに目を移しましょう。

モルカーとともに、最近「げんき」のラインナップに加わったのが、「すみっコぐらし」です。
今号は、すみっコぐらしのキャラクターたちをページから切り抜いて、見本のイラストと同じように並べるという遊びでした。
「今まですみっコぐらしになじみがなかったので最初はページを飛ばそうとしていましたが、『遊んでほしいって言っているよ〜』と、半ば強引に仲間たちを切り抜いてあげたら、とても気に入って遊んでくれました! 配信ですみっコぐらしの映画も見たくらい気に入ってくれて、新しいものを好きになる良いきっかけになりました」(Tさん/3歳3ヵ月)
「ならべてあそぼう すみっコぐらし」
どちらかというと「好きなキャラクターでお子さんの興味を惹きつけて、いろんな遊びに取り組んでもらう」というのが「げんき」のスタンス。

でも、Tさん家のように、まず遊びが気に入って、それによってキャラクターを好きになってくれた、というのも、うれしいコメントですね!
「ならべてあそぼう すみっコぐらし」
「ならべてあそぼう すみっコぐらし」
さて、「げんき」における「遊び」ですが、今回のすみっコぐらしのような「型抜きのしかけ」の他にも、いろんなパターンがあります。
シール遊び、ぱたぱた遊び、迷路、絵さがし、などなど。
遊びの内容によって、難易度もまちまちです。
「ファンタ~ネ! ぐるぐるのいえでまちがいさがし」
(ファンターネ!のまちがいさがし遊びについて)歳児にはまだ間違い探しの難易度が高く、完全スルーでした」(Mさん/2歳9ヵ月)
2つの絵を見比べて違う個所を探す、「まちがいさがし」は、おそらく遊びページの中でいちばんハードルが高いようです。
5年間編集長をやってきて、読者の声から実感しています。

一方、今回はそういうコメントはなかったですが、シンプルな絵さがしだったり、ページによっては「単純すぎてすぐ飽きてしまった」という声をいただく場合もあり、難しいところですね。

また、毎号巻末に載せている知育ドリルも、毎回「難しい」という意見が多いページです。
(『タッチであそぼう! ゆびドリル』は)娘にはまだ難しい内容で、サラッと見るだけで終わってしまいました」(Mさん/1歳10ヵ月)
一方で、「前は理解できなかったのに、いつの間にできるようになっていて驚いた!」「子どもの成長を感じた!」という声が多いのも、このドリルページなのです。

ぜひ長い目で、継続的に取り組んでいただけたらうれしいです。
それが、定期的に刊行される「雑誌」のいいところでもありますので!
「タッチであそぼう! ゆびドリル」
「タッチであそぼう! ゆびドリル」
安全性と遊びやすさ。ページの難易度。
今回は、そんなバランスの難しさを再認識させられた回でした。

ママにべったり…かと思えば?

げんき読者サポーターのみなさんは、この「WEBげんき」も読んでもらい、感想を聞くようにしています。

今回、新連載の、
本当に気になる育児の悩み「ママにべったりでなかなか離れてくれない。このままで大丈夫?」
に、反応がありました。
「娘と私は日中ずっと2人でいることもあり、寝るときもママで、いつもママにべったりな生活です。何でもしたがるイヤイヤ期の娘との1日は、娘のべったりなところがきつくなってくるときも正直あります💦 この記事を読んで、今しかない幸せなべったりな時間をしっかり嚙みしめようと思いました(Jさん/2歳4ヵ月)
これは「共感」のコメント。かと思えば、
「長女は今年度からプレの幼稚園に通っており初日から笑顔でバイバイし、お迎えに行くと『まだ遊びたい』という理由で泣かれました。人によって違うんやなと思いました(Yさん/2歳11ヵ月)
という方も。
お子さんによって、ほんとにそれぞれですね~。
たくさんのシールがついてきます!
「げんき」は1歳半から3歳のお子さんをおもな対象にしていますが、考えてみれば1歳半と3歳って、全然違います。

それに、同じ年齢・月齢で比べても、成長段階や性格はお子さんによって千差万別。

当たり前ですが、そんな読者に向けて「げんき」のような雑誌を作るのは、難しいです!

なんだか今回、コメントが「難しい」ばかりになってしまいました。反省!!

というわけで、編集長の反省はまだまだ続きます~。
げんき編集部発行の雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」
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しおみ りょう

塩見 亮

「げんき」編集長

2000年講談社入社。絵本、童話の編集部を経て、2018年より幼児誌「げんき」編集長。

2000年講談社入社。絵本、童話の編集部を経て、2018年より幼児誌「げんき」編集長。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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