桜の花が落ちていたら鳥のしわざ!? 桜が大好きなのは人間だけじゃない!

【ちょっとマニアな春の生きもの】サイエンスライター柴田佳秀先生が見つけた生きもののふしぎ

桜の花が落ちていたら……

サクラの花が咲くと、なんだか気分がウキウキしませんか? 

満開のサクラは、毎年、楽しい気分にさせてくれます。じつは、花が咲いて喜ぶのは人間だけではありません。じつは鳥たちも同じです。

目当ては花の甘い蜜。サクラの代表的な品種のソメイヨシノでは、約11万8千もの花が一つの木に咲きますから、まさに蜜の宝庫です。とくに甘い物が大好きなヒヨドリやメジロにとってはウハウハ状態。次から次へとくちばしを花の中に差し込んで蜜を吸っていきます。
蜜を吸うスズメ。撮影/柴田 佳秀
満開のサクラの下には、ときどきサクラの花が一輪そのまま落ちていることがあります。それも何個も。じつはこれ、スズメが蜜を吸って落とした花なんです。

スズメは、花ごとちぎって根元をかんで蜜を吸うのがやり方。くちばしが太く花の中に差し込めないので、こんなやり方になっちゃうんです。
スズメが落とした桜の花。撮影/柴田 佳秀
読者のみなさんも、サクラの花がまるごと地面に落ちているのを見つけたら、上を見上げてください。一生懸命に蜜を吸っているスズメに出会えると思います。行儀が悪い吸い方ですが、スズメのかわいらしさに免じて許してくださいね。

メルマガで、柴田先生の最新コラム掲載中!

※ 講談社の児童向け媒体が一同に介するweb媒体「コクリコ」の無料会員に登録が必要となります。
しばた よしひで

柴田 佳秀

Shibata Yoshihide
サイエンスライター

元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。

元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。