ナメクジなのにバナナそっくり!その名も『バナナナメクジ』
2019.07.23
どれも強い生物のふりをしたり、景色にとけこむことで敵から身をまもるという意味がある。
それが今回紹介するバナナにそっくりなナメクジ、『バナナナメクジ』だ。
バナナナメクジがいるのはアメリカのカリフォルニア州。ナメクジといえばジメジメしたところを好む生物だけれど、カリフォルニアは雨が少なめでカラッとしている。
少しでも湿り気のあるところがよいのかバナナナメクジたちは森の中、それも細い沢のまわりに多い。
バナナナメクジの特徴はなんといってもその体色。
黄色い体に黒いまだらもよう…。まるでよく熟したバナナそのものだ。
さらに体つきも大きく、全長20センチほどになるものも。サイズまでバナナ級!
▲子どものころはこんなにかわいい!でもやっぱりバナナカラー。
これだけ大きくてハデな色をしていたら、森の中でも目立ってしまってしょうがない…。と、思うでしょ?
それが意外とそうでもない。むしろ、見つけるのにかなり苦労する。なぜならこのバナナカラーは森の中にたくさん落ちているあるものにカモフラージュする効果があるからだ。
それはバナナ…ではなく落ち葉!
カリフォルニアには葉が落ちる前に黄色く色づく木が多い。『紅葉(こうよう)』というやつだ。
そのため、森の地面にはたくさんの黄色い落ち葉が落ちている。中には黒いシミがあるものも見られる。
ここにまぎれこんでしまえば鳥やサンショウウオに食べられずにすむ!という作戦なのだろう。
つまり、バナナナメクジがバナナに似ているのはたまたま。本当のところは「落ち葉に似せたらたまたまバナナにも似ちゃった」というだけのことらしい。
……でもやっぱり、見れば見るほどバナナそっくりだよね…。