だから、乱暴にさわるとかんたんにこわれてしまう。
水面に浮かんだところをつぎつぎとカモメにおそわれているし、身を守るためにはあまり役に立っていないような…。
それもそのはず。
サザエやタニシの貝がらが「よろい」だとすれば、アオイガイの貝がらは「うきぶくろ」なのだという。
身を守るためではなく、中に空気をためてからだを浮かせ、水中でバランスをとっているのだ。
貝がらの中の空気を調節しながら海流に乗ってただよいながら生活しており、泳ぎはあまり得意ではない。
波にさからえず海岸に打ち上げられてしまうのはこのためだ。
ところで、せっかく捕まえたのだからアオイガイを食べてみよう。
みためはどう見てもタコなんだから、きっとおいしいはずだ。