高校球児、次の目標「恐竜学者」は 10年前の「図鑑MOVE」がきっかけだった!<前編>

創刊10周年特別連載「創刊当時に読者だった現・高校生&大学生にインタビュー」第1弾<前編>

甲子園出場&恐竜博士、2つの夢を追いかける高校球児

幼い頃から恐竜が大好き。図鑑を眺めては「恐竜博士になりたい」と心を躍らせていた菊池優希冶(きくちゆきや)さんは、愛媛県新田高等学校に通う高校3年生。小学校4年生の時にもうひとつの大好きなもの「野球」と出会い、そこからは野球と勉強の両立に励む毎日。そして高校最後の2021年夏、菊池さんは背番号10番を付けて甲子園球場にいました。

野球部を引退した今、菊池さんは幼い頃からの追い続けてきた次なる夢、「古生物学者」の道に向かって大学進学を控えています。2つの夢を諦めないために菊池さんが頑張ってきたこと、そして「講談社の動く図鑑MOVE」との思い出を聞きました。
菊池優希冶選手

恐竜好きのきっかけはMOVEのDVDで見た動く恐竜の姿

「一番好きな恐竜はトリケラトプス。草食動物なのに、最強の肉食恐竜・ティラノサウルスと真っ向から戦った形跡のある化石が発見されているんですよ。自分なりの武器で過酷な環境を生き抜こうとしてたんだなと思うと、カッコいいなって」(菊池さん 以下同)
 ちょっぴりシャイな菊池優希冶さんですが、恐竜の話になるとがぜん目が輝き出します。幼い頃は活発というより、家でゲームをしたり図鑑を眺めたりしているのが好きなタイプ。もちろん一番のお気に入りは恐竜図鑑でした。
MOVE「恐竜 新訂版」より
「小学校1年生のときに盲腸で1ヶ月ほど入院したことがあって。祖父母が退屈しないようにと、『講談社の動く図鑑MOVE』の『恐竜』と『鳥』を買ってきてくれたんです」
 それまでも恐竜博などによく足を運んでいたという菊池さんですが、「動く恐竜を見たのはそのときが初めてでした」と『動く図鑑MOVE』に触れたときの感動を振り返ります。
「今ならCGということがわかるんですが、DVDで見た恐竜の足音がお腹に響くくらい迫力があって。火山がバンバン噴火してたり、巨大な植物が生い茂ってる風景も何もかもが衝撃的でしたね」
 図鑑を読み込むごとにどんどん恐竜に詳しくなっていった菊池さん。だけど好奇心は止まることを知りません。菊池さんが「恐竜の謎」を口にするたびに、ご両親は「そしたら勉強を頑張って学者さんにならんといかんねえ」と笑って返したそうです。
幼少期、恐竜大好きな菊池少年。
<後編>に続く。後半では学業との両立、大学進学についてのお話を伺いました。
https://cocreco.kodansha.co.jp/move/news/Ycqxf

MOVEでは、創刊当時に小学生(5歳〜12歳)だった高校生や大学生を募集しています。
菊池選手のように、子供の頃MOVEをよく読んでいたな〜、MOVEがきっかけで恐竜が好きになったな〜、MOVEがきっかけで今の進路があるなぁなどと思う高校生、大学生がいましたら、ぜひお話を聞かせてください!https://cocreco.kodansha.co.jp/move/news/XKbDD

MOVE「恐竜 新訂版」

取材・文/児玉澄子