学術誌で論文発表の新発見! 海の深さによって生息するアンモナイトの種類が異なることがわかった!

【ちょっとマニアな古生物のふしぎ】古生物学者・相場大佑先生が見つけた古生物のふしぎ

古生物学者:相場 大佑

種市層(中生代白亜紀サントニアン期・カンパニアン期前期)の環境復元画(制作:相場 大佑)
すべての画像を見る(全6枚)
皆さんは古生物学の研究というとどんなものを思い浮かべますか?
たとえば、新種の化石を発見すること、進化の過程を解明すること、昔の生物がどんなものを食べていたのか、どれくらいの速さで歩いていたのかを推測すること、などがあるかもしれませんね。

古生物学のもっとも基本的な研究は、「どこから(場所)」「いつの(時代)」「どんな(種類)」の化石が見つかるのかを明らかにすることです。
ただ、日本で古生物学の研究が始まってから150年近く経つ2025年の現在では、国内のほとんどの場所で、どんな時代のどんな種類の化石が見つかるか、ある程度わかっていることが多いのも事実です。とはいえ、「恐竜の歯が見つかるけれど、それがどんな種類のものかまではよくわかっていない」というようなことはまだまだ普通にあります。つまり、すべての場所ですべての化石が完全に調べ尽くされているわけではないのです。

僕は岩手県北部沿岸の洋野町にある「種市層」という地層から見つかるアンモナイトと二枚貝の化石を調べていて、その成果の論文を最近、国際的な学術誌で発表しました。

初めて発見されたアンモナイトとは?

前へ

1/2

次へ

16 件