驚きの事実を発見! カタツムリがアジサイにいる本当の理由とは?
【ちょっとマニアな生きもののふしぎ】サイエンスライター・柴田佳秀先生が見つけた生きもののふしぎ
2024.06.29
サイエンスライター:柴田 佳秀
カタツムリとアジサイの関係とは?
カタツムリはアジサイの葉を食べない⁉︎
そう思って、カタツムリを飼育し、アジサイの葉を与えて確かめてみたのです。するとカタツムリは、何日待ってもいっこうに葉を食べません。お腹が空いていないのかと思って、ニンジンを与えるとすぐに食べましたからその可能性はありません。けっきょくカタツムリはアジサイの葉を全く食べませんでした。
でも、アジサイにカタツムリはいますし、葉から逃げ出すことはありません。きっと用事があるからアジサイにいるのです。しかし、この何故が解けないまま5年の月日が過ぎました。
そして数年前の春、とつぜん、その疑問の答えが見つかりました。
「そうだ。雨の日に観察に行けばいいんだ」と急に思いつき、雨が降る中アジサイを見に行ったのです。これまでは昼間の晴れているときばかり観察に出かけていたので、カタツムリは葉の裏などでじっと動かずに休んでいました。
なので、カタツムリが行動しているところを観察したことがなかったのです。
行ってみるとカタツムリは、アジサイで盛んに活動していました。よく見ると葉の上ではなく、すべてが茶色い枝にとまっています。そして、どうやら何かを食べているようなのです。
そして、新たにどうしてカタツムリはアジサイの茶色い枝を好んで食べるのか、その理由が知りたくなります。枝には毒がないのか、何か特別なおいしいものでも含まれているのでしょうか。もしかしたら、カタツムリの大好物である炭酸カルシウムが多いのかもしれません。
今度はこの謎を解決するために、何か方法を考えようと思っています。謎が謎を呼ぶ。生き物研究ではよくあることなので。
柴田 佳秀
元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。
元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。