千葉県の幼稚園で起きた驚きの石けん泥棒事件! 犯人はまさかのカラス!

【ちょっとマニアな季節の生きもの】サイエンスライター・柴田佳秀先生が見つけた生きもののふしぎ

サイエンスライター:柴田 佳秀

カラスは石けんが大好き⁉︎

みなさんは、カラスは好きですか?

ゴミを荒らして汚くしたり、人を襲ったりするので、嫌われることが多い鳥ですが、私は鳥の中で一番好きです。好きな理由は、ものすごくおもしろい行動を見せてくれるから。その魅力にとりつかれて、もう20年以上もカラスの研究をしています。

長いあいだカラスの研究をしていると、びっくりするようなカラスがあらわれます。なかでもいちばん思い出に残っているのは、なんといっても石けんどろぼうのカラスです。
今から約20年前の2000年冬に千葉県の幼稚園で、外の手洗い場にある石けんが60個もなくなる事件が起こりました。警察まで出動して犯人捜しがおこなわれましたが、なかなか犯人がみつかりません。そこで防犯カメラをしかけたところ、なんと犯人はカラスであったのです。
発信器をつけた石けん
でも、そのときは、なぜ、カラスが石けんを盗むのかまで理由がわかっていませんでした。そこで私と大学の先生が協力して、謎解きの調査をおこないました。電波発信器をつけた石けんをカラスにもっていかせて追跡することにしたのです。
カラスが隠した石けん
すると、石けんは近くの林の落ち葉の下のあちこちで見つかりました。しかも、日増しに石けんには傷がついていったのです。

じつはその傷はカラスが食べたあとでした。石けんは油でできています。カラスは油が大好物なので、石けんを食べていたのです。しかし、あまり美味しくないのでしょう。ちょびっとずつしか食べないのがおもしろいところです。

柴田先生の、おもしろ生きものコラムを読んでみよう!

しばた よしひで

柴田 佳秀

Shibata Yoshihide
サイエンスライター

元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆...