光る深海ナマコがいる!?(EX MOVE 深海の生きもの)P73に関連

(EX MOVE 深海の生きもの)P73に関連   


ナマコのなかまは浅い海にもいますが、深海にもさまざまな種類のナマコがくらしています。

そのなかに、名前の通り体が寒天のように透き通ったカンテンナマコ科というグループがあります。
〈ヒメカンテンナマコの発光!〉


カンテンナマコ科にヒメカンテンナマコという生きものがいます。

体はうすく紅色がかっていて、背中にたくさんのいぼ足という突起があります

ヒメカンテンナマコは、なんと、刺激を受けると青く発光するという特ちょうがあります。
駿河湾で採集されたヒメカンテンナマコ。
提供/新江ノ島水族館
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ヒメカンテンナマコを刺激する実験では、いぼ足の先端が光るようすや、背中が光り、その光が粉のように水中に広がるようすなどが観察されています。

同じナマコでも、個体によって発光のパターンにちがいがあるようです。


体がとてもやわらかく長期間飼育することが難しいため、発光のパターンや光るしくみについて、詳しいことは明らかになっていません。
〈かわいそうな名前のナマコ?〉


カンテンナマコ科には、ハゲナマコという変わった名前のナマコもいます。

ヒメカンテンナマコと同じように、背中には毛のようないぼ足が生えています。

ほかの種にくらべていぼ足が細くまばらであることから、ハゲという名前がついたのかもしれません。
 
ハゲナマコは日本のまわりでは水深700~1200mの海底に多く生息していて、ときには大きな群れになっていることもあります。

ナマコは泥の中の有機物を食べてくらしているので、それだけ多くのハゲナマコがいるということは、その深度の海底にはたくさんの有機物がふりつもっているのでしょう。

※「東京ズーネット」のWEBサイトには、葛西臨海水族園で撮影されたヒメカンテンナマコの発光のようすの動画が掲載されています。

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