あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「3月12日」(2005年)。
同じビースト振動波が複数の地点で観測され、ナイトレイダーは2班に分かれて出撃した。一方、これまでの戦いによるダメージが蓄積し体が限界を迎えていた姫矢 准は、自身を心配する新聞社時代の先輩・佐久田 恵のもとから離れ、無理をおしてウルトラマンネクサスに変身したのだった。
触手の主はクトゥーラだった!
変身が解除された姫矢は倒れ込み気を失うが、触手の主であるスペースビースト・クトゥーラが荒涼たる岩浜で倒れている恵と自身に迫りくる夢を見る。孤門に発見され、目を覚ます姫矢。孤門は姫矢を気遣うが、姫矢は「自分にはやるべきことがある」とストーンフリューゲルを召喚し去ろうとする。これまで姫矢を危険な存在だと認識していた西条 凪副隊長だったが、凪は邪魔することなく姫矢を見送ったのだった。凪が姫矢を逃がしたことを意外に感じた孤門。フォートレスフリーダムに帰還した孤門は凪に、子どものころに川で溺れた際に「宇宙人」に助けられたという出来事を話す。凪はその話を否定しなかったが、同時に宇宙人もスペースビーストもそのほとんどが人間と敵対する存在だと言い、不用意に心を開くべきではないと語ったのだった。
そのころ、政府がひた隠しにするスペースビーストの秘密を探る「世界UFO研究所」に匿われたジャーナリストの根来甚蔵は、東京の地下で何かが起きていることを知る。そして、世界UFO研究所から教えられた、東京の地下にはりめぐらされた秘密の地下通路に侵入した。一方、地球解放機構・TLT(ティルト)は触手による誘拐事件が「七つ目の封印が解かれし時、深夜0時、闇の扉が開き、終焉の地へと通じる」という暗号であったことに気づく。終焉の地とは、クトゥーラが潜む特殊位相のこと。これは、クトゥーラを操る溝呂木眞也からのメッセージだったのだ。