あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「3月20日」(1966年)。
一夜にして動物園の檻が破られ、動物たちがいなくなる事件が発生。目撃者と思われる飼育員の男性は「鳥を見た」という言葉を残し、命を落としてしまう。一方、漁村に謎の船が到着する。それは998年前のものだった。村の少年・三郎は船から出てきた文鳥のような小鳥と仲良くなるが……。
動物園から動物が消える
一方、漁村に謎の船が漂着。万城目たちが船内を調査していると、船は沈んでしまう。万城目たちは船内にあった、見たことがない文字で書かれた航海日記と、文鳥のような小鳥を連れて船から脱出した。
しかし、小鳥は飛んでいき、村の少年・三郎と出会う。三郎は身寄りがなく、浜辺の小屋にひとりで暮らしていた。三郎は小鳥を、その鳴き声から「クロオ」と名付け、ともに生活するようになる。
万城目たちは船から持ち帰った航海日記を一の谷博士に見せると、それは998年前のものであることがわかる。謎の船は、タイムスリップして現れたと万城目は考えた。さらに、航海日記の最後のページには「鳥を見た」と書かれており、由利子の記憶から船にいた小鳥はラルゲユウスという鳥の先祖であると推測された。