『ウルトラセブン』ワイアール星人・メトロン星人・キングジョー 新たな宇宙人像の創造

『講談社MOOK ウルトラ怪獣・宇宙人150 研究序説』よりぬきコラム【第3回】

テレビマガジン編集部

宇宙ロボット キングジョー
©円谷プロ PHOTO/講談社
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ウルトラマンシリーズに登場する怪獣・宇宙人の誕生物語やストーリー中での活躍を追跡して、解読するムック『ウルトラ怪獣・宇宙人150 研究序説』から、作品に登場する怪獣や宇宙人がなぜこれほど魅力的なのかをお伝えしましょう。

今回は侵略SFへと舵を切った『ウルトラセブン』(1967年)から、生物X ワイアール星人、幻覚宇宙人メトロン星人、宇宙ロボット キングジョーを紹介しましょう。

宇宙版吸血鬼? 人類を同族化するという侵略計画

生物X ワイアール星人
行楽電車の大勢の人々の中で、人間の姿からワイアール星人となるシーンはショッキングでした。  ©円谷プロ PHOTO/講談社
生物X ワイアール星人は『ウルトラセブン』第2話「緑の恐怖」に登場する宇宙人です。

電子頭脳からの情報で地球防衛軍の隊員に擬態して地球に潜入、さらに人々に緑色の液体を浴びせて人間生物Xに変えていくことで、全地球人の植物怪人化を狙いました。

その名前は「葉緑素(YOURYOKUSO)」の2文字を拾ったもので、ツタが絡まったようなスーツには向こう側の景色が透けている感じがでるように、鏡が仕込まれています。

ウルトラセブンが初めて巨大な姿で格闘戦を行った相手でもあります。

狙いは信頼関係! 人間の自滅を企む知能派宇宙人の代表

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