【錦鯉】子ども時代の心残り 周囲を気にして 自分の「好き」を貫けなかったこと!

小学生に大人気の「錦鯉」が登場! 自身の「育てられ方」を振り返る!

ライター:小川 聖子

(写真左)長谷川雅紀さん (同右)渡辺隆さん

夢が見つかるタイミングは人それぞれ 見守ってあげてほしい!(長谷川さん)

──おふたりは40歳を超えてから「ブレイク」という夢を果たされましたが、夢を持ちつづける秘訣や、そもそもの夢の見つけ方について教えていただけますか。

渡辺さん:「夢が見つからない」「好きなことが見つからない」という子も、何かしら「よくしていること」はあると思うんですよ。動画を見たり、ゲームしたりとか……そんな毎日していることの中にヒントはあると思います。

長谷川さん:僕は、プロ野球選手とか、W杯に出るとか、自分の目標を小学生のころにもう見つけて、卒業文集なんかに書いている人をずっと羨ましく思っていたんです。自分は夢も、なりたいものも見つからなくて、それが小・中・高と続いて。高校を卒業したときも、まだなかったんです。僕が夢を見つけたのは、23歳ですから。だから焦らなくていいと思う。それに僕はたまたま23歳だったけど、世の中には40歳でやっと見つかったって思う人もいるだろうから、年齢じゃないっていうか。人それぞれなので、見守ってあげてほしいですね。

渡辺:ちょっと遅いと雅紀さんみたいになっちゃうけど(笑)。

長谷川:いやいやいや、でもまあそうだね(笑)。

渡辺:遅くてもいいと思いますけど、個人的にはできるだけ早いほうがいいと思います(笑)。

夢を叶えるために、自分を大事にしない時期も必要かも(渡辺さん)

──ありがとうございます! 40代、50代になった今もフレッシュで、キラキラと輝いていらっしゃるおふたりは、「Ane♡ひめ」の親世代にとっても励まされる存在です。おふたりに「座右の銘」があればお伺いできますか。

長谷川さん:僕は、松本人志さんの「魂は歳を取らない」という言葉が座右の銘なんです。例えば「いつまでも青春」とか「年齢なんて関係ない」とか、同じような言葉ってたくさんあると思うんですけど、僕はこの言葉を聞いたときに、とても突き刺さったんです。もちろん年齢を重ねれば体力も落ちて、記憶力も落ちてというところはありますが、気持ちだけは、変わらず若くいられるはずって思っています。

渡辺さん:これ、今まさに子育てに奮闘中という「Ane♡ひめ」読者のお父さんお母さんたちに言うことではない気もするのですが、僕は「自分のことをあんまり大事にしすぎない」ってことですかね。「これをやったら自分がかわいそう」なんてことを考えすぎると、結局何もできなくなっちゃうなって。言い方は難しいですが、多少自分のことは粗末に扱うようなつもりがないと、何もできないと思うことはあります。

──例えばどんなことでしょうか。

渡辺さん:僕たち、コンビを組みたてのころは、1ヵ月に30本くらいお笑いライブに出ていたんです。「そんなに出なくてもいいじゃん!」という思いもありつつ、そのときはとにかく出られるものは全部出てやろうって思っていて。もちろん、そんなにやっている中ではモチベーションが下がるということは起こるんですが、モチベーションが上がったり下がったりするのなんて当たり前じゃないですか。だから、「そんなもんに左右されるなよ!」という思いで、自分を大事にはしない(笑)。決めたのならもう、やり切る。自分の気持ちや疲れとか、どうでもいいやって。

──夢を叶えるために、必要な時間だったんですね。

渡辺さん:そうですね。ただ、これはお子さんに言える話じゃないかもしれませんが、僕たちは正直言って、夢を諦める機会を逃しただけなんです(笑)。

長谷川さん:それじゃダメだろ! 「Ane♡ひめ」なんだから(笑)!

渡辺さん:でもウソついてもしょうがないだろ(笑)!

長谷川さん:それはそうだけど。夢も希望もないこと言うなよ……(笑)。

──(笑)本日はありがとうございました!
PROFILE
錦鯉(にしきごい
~2012年結成。おバカで無邪気なボケ担当の長谷川雅紀と、冷静なツッコミ役の渡辺隆の漫才コンビ。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。「M‐1グランプリ 2020」史上最年長ファイナリスト。「M‐1グランプリ 2021」優勝。著書『くすぶり中年の逆襲』(新潮社)が発売中!

●長谷川雅紀(はせがわまさのり) 1971年7月30日生。札幌市出身。血液型O型。94年「まさまさきのり」でデビュー。解散後、「マッサジル」を経て、2012年に渡辺隆と漫才コンビ「錦鯉」を結成。

●渡辺隆(わたなべたかし) 1978年4月15日生。東京都出身。血液型O型。2001年「ガスマスク」でデビュー。解散後、「桜前線」を経て、2012年に長谷川雅紀と漫才コンビ「錦鯉」を結成。
撮影/大坪尚人
構成/小川聖子
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おがわ せいこ

小川 聖子

Seiko Ogawa
ライター

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。