
150万部超えの『NO.6』がついに続編を刊行! あさのあつこも「予測不能」の「ふてぶてしい」登場人物とは
『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』刊行記念 あさのあつこさんインタビュー 前編
2025.04.28
ライター:山口 真央
紫苑とネズミの化学反応にずっと恋い焦がれている

──紫苑とネズミの対話から生まれる化学反応は、この作品の大きな魅力です。
あさの:紫苑の言動によってネズミが揺さぶられて、自分の中にあったものがまるで違うんだということに気づきます。
ひとりで生きていくという決意が、全部ひっくり返ってしまう。今までまったく必要にないと思っていたものが、急に欲しくなる。
逆もまた然りです。紫苑もネズミによって、大きな気づきを得ます。
1対1で対等に向かい合って、ぶつかり合っているからこそ、ふたりの間には絶え間なく変化が起きています。
私は読者のみなさんが、ふたりの関係を友情と呼んでくれてもいいですし、恋愛と呼んでくれてもいいと思っています。
ただふたりとも、お互いがいるからこそ生きている。唯一無二の関係が、ふたりの人生を支えていることは確かです。
そして私はずっと紫苑とネズミに恋い焦がれて、彼らの関係を知りたいと思い、書き続けています。

アニメ化、漫画化され150万部超えのベストセラー『NO.6』が、14年ぶりに『NO.6[ナンバーシックス]再会』シリーズとしてスタート!
二人は、再び、誰もが虐げられない世界をつくることができるのか──?
罠だらけの現実に二人は「希望」を見つけることができるのか──?
紫苑とネズミのかけがえのない「結びつき」と「戦い」を見届けてください!
●「NO.6」シリーズ読者からの感想
「たくさん本は読んできたけれど、これ以上面白い本に出合ったことがない」
「呼吸を楽にしてくれた本」
「死にたくなったらネズミの言葉を思い出します。逃げずに前へ進め! 現実を見ろ!
どんなに現実が辛くても光を見いだせる人になりたいと思います」
「泣きたくなった夜に読みます。おまえはどうありたいんだ? いつでも自分にできることを問いかけ、動きつづけたいと思います」
●あさのあつこさんからのメッセージ
声を聞きました。ネズミの声です。
「生きる場所も死ぬ場所も自分で決める。あんたじゃなくおれが決める。余計なお節介は止めてもらおうか」と。
そうか、彼らはすでに出逢い、運命を紡ぎ始めているのか。
だとしたら、わたしも、もう一度だけ、本当にもう一度だけ、彼らに手を伸ばそう。この手で彼らの生に触れてみよう。
『NO.6』の作者として戦ってみよう。あれほど恋い焦がれた少年たちに挑んでみよう。
今はただ、それだけを考えています。
14年の時を経て、あなたに再び『NO.6』を届けます。
撮影/安田光優

あさの あつこ
岡山県生まれ、在住。大学在学中より児童文学を書き始め、小学校講師ののち、1991 年『ほたる館物語』で作家デビュー。97 年『バッテリー』で第35 回野間児童文芸賞、2005 年『バッテリーI~VI 』で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。『NO.6』シリーズは、コミカライズ、アニメ化された。児童文学から時代小説まで様々なジャンルの作品を執筆し、幅広い世代に親しまれている。
岡山県生まれ、在住。大学在学中より児童文学を書き始め、小学校講師ののち、1991 年『ほたる館物語』で作家デビュー。97 年『バッテリー』で第35 回野間児童文芸賞、2005 年『バッテリーI~VI 』で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。『NO.6』シリーズは、コミカライズ、アニメ化された。児童文学から時代小説まで様々なジャンルの作品を執筆し、幅広い世代に親しまれている。
山口 真央
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。