都会育ちの親子が移住体験へ! 限界集落で気づいた子育ての「豊かさ」

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ヘビ! ハクビシン! クマ! 息子に感じてほしかったこと

朝起きると廊下にヘビが出現。叫びながら夫を呼びに振り返った、ほんの数秒の間に姿を消していました。
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体験期間中、宿泊先でヘビが出ました。叫ぶ私と、固まる息子。その場はまさにカオスでした。

その夜、息子はなかなか寝付けません。「ヘビはなんで家に入ってくるの?」「ネズミを食べるから来るの?」「じゃあネズミがいるの?」「ネズミはなんでいるの?」「お米があるから?」「じゃあお米はどこから来るの?」。問いが問いを呼びます。

ヘビの出現は私たち親子には大事件でしたが園の先生に話すと、「守り神だね」と笑われました。

翌朝、義父から「畑を荒らしたハクビシンが罠にかかった」という話がありました。息子は「ハクビシンってなに?」と尋ねました。義父は写真を見せながら、野菜を育てるのには時間と労力がかかること、そして少しでも食べられてしまった野菜は破棄しなくてはいけないことなどを説明し、人間と野生動物の共存の難しさを息子に伝えてくれました。

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停止中の自動ドア。熊対策が徹底されていることがわかります。

クマの出没も他人事ではありません。村内のコンビニには熊への注意を呼びかけるポスターが貼られ、自動ドアも停止されていました。

都会にいると、命はニュースの向こう側にあります。食べものがどこから来るのか、自然の中に暮らすとはどういうことか、頭では知っていても、体には届いていません。しかし、あの数日間、息子の目は確かに何かを受け取っていました。知識ではなく、感覚として。

息子が受け取った感覚を親である私が「学びになったね」と簡単に言葉にしてしまうのは、少し違う気がします。野生の生き物を身近に感じたときの戸惑いや、ありのままの感情こそ、息子の中に残っていてほしいと思いました。

帰省だけではわからなかった田舎暮らしが子どもに与えてくれること

金曜の夜、玄関先で気軽に花火ができたのも田舎ならではの思い出です。

今回の体験を経て、私の中で少し変わったことがあります。海外移住、地方移住、などと言葉だけで考えていた私が「どこで育てるか」という問いに、深く向き合うようになりました。

都会では、子どもを見守る大人が、親と保育園の先生に限られがちです。保育園にいる時間は先生が見てくれて、家に帰ったら親が見る。それは安心できる仕組みですが、子どもに関わる大人の数はどうしても限られます。

一方で、今回訪れた地域では、園の先生だけでなく、近所の人や地域の大人たちも、自然に子どもに声をかけてくれました。親や先生だけでなく、地域全体で子どもを見守っているような感覚がありました。

その中で息子は、「ここにいていいんだ」と感じられたのかもしれません。

都会での暮らしに不満があるわけではありません。けれど今回の体験を通して、「どこで育てるか」だけではなく、「どんな大人たちに囲まれて育つか」も大切なのだと考えるようになりました。それだけでも、3日間の価値は十分にあったと感じています。

わが家にとって今回の移住体験は、実際の暮らしをイメージするうえで多くの気づきがありました。地域の方々のご厚意があってこそ成り立つ制度であることを改めて実感し、そのありがたさを感じています。今回の体験で見えてきたことを出発点に、これからの暮らしや子育てについて、家族でじっくり考えていきたいと思っています。

移住を検討している方にとっては、観光では分からない「日常の暮らし」を体験できる貴重な機会です。実際に地域で過ごしてみることで、自分たちの暮らしに合う場所なのかを考えるきっかけになるかもしれません。

※記事内写真はすべて撮影:新藤ラナ

コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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