先輩ママ直伝 やめてもOKだった育児タスク
ここからは実際にパパママに聞いた「やめてよかった育児タスク」をご紹介します。やめたことで起きた変化についてもあわせてお伝えするので、共感するものがあればぜひ今日から取り入れてみてくださいね。
◆お片付け
まずはお片付け関連から。「部屋は常にきれいじゃなきゃ」という思い込みを手放したエピソードです。
【やめたこと】毎日おもちゃを片付けること。
【結果】毎日掃除機もかけなくていいし、また次の日におもちゃを出して散らかるのだから、毎日きれいに片づけなくていいと思えるようになった。(年少、2歳男の子のママ)
毎晩きれいに片づけても結局翌朝には散らかるおもちゃ。もちろん衛生面での掃除は必要ですが、「毎日完璧にリセットする」のをやめるだけで、気持ちに余裕が生まれます。
【やめたこと】子ども椅子。手摑み食べなどスタートして、床下や椅子の足おきの掃除が負担に。毎回、重めの椅子を退けて、掃除することが面倒だったため、テーブルにセットできる椅子を利用。
【結果】それにより床掃除が楽になった。(小学1年女の子のママ)
転倒防止のための重~い子ども椅子。毎食後の掃除は地味にストレスですから、楽になってよかったですね。
◆ねかしつけ
続いては、多くのパパママが1日の最後に消耗する「寝かしつけ」についてです。
【やめたこと】寝る前の絵本読み。ギリギリまで寝室には入らず、眠くなったら寝室に行くようにした。
【結果】布団に入ってからダラダラする時間が短くなって結果的に親子共々熟睡できるようになった。(3歳のママ)
ねんねの特徴は子どもによりさまざま。思い切ってやめる勇気が、親にも子にもいい影響を与えることがあります。
◆食事
育児中の多くの親が悩む食事についても、「やめてみた」体験談がたくさん寄せられました。
【やめたこと】2人目は離乳食期に自分で作ることをほぼ辞め、市販のベビーフード(主にキユーピー)で乗り切りました。
【結果】1人目のとき、子どもが寝た後にせっせと離乳食を仕込んでストックも作っていました。でも、手作りにこだわる理由は自分にはないと気づいたんです。そこで2人目のときはやめてみたところ、市販のものでもよく食べるし、私自身も時間や気持ちに余裕ができて、とても良かったです。(3歳、2歳の男の子のママ)
離乳食については、ほかのママからも「2人目にしてやめてもいいものがあると気づいた」との声が多数。手作りにこだわるより、ママの心身の余裕を優先しましょう。
【やめたこと】①お菓子やジュースを禁止すること。
②野菜を食べさせようと試行錯誤すること。
【結果】①歯への影響や執着が心配だったが、一時的でも子どもの機嫌を取り戻すことは結果的に自分のためになっていると思う。
②野菜を食べないことにイライラしてしまいがちだったが、本能で嫌がっている、そういう時期だと割り切ったら楽になった。少しでも食べたらラッキーくらいの気持ちでご飯作りをしたら、少し食べてもオーバーに褒めるようになり、結果楽しい食事の時間になっていると思う。(1歳男の子のママ)
このように「~しなければ」を少しずつやめることで、子どもの機嫌がよくなり、結果的にママの気持ちも軽くなったという事例を紹介してくれた方もいました。
【やめたこと】頻繁に作っていた手作りお菓子をやめた。iHerbなどでオーガニックのものを取り寄せることにした。
【結果】お金はかかるが、安心して食べさせられるおやつがあって嬉しい。(小1、2歳女の子のママ)
やめる=こだわりを捨てることではありません。ママがこだわる部分はこだわりつつも、手を抜けることは抜いて外部に頼ったという好事例ですね。
◆お風呂
赤ちゃん時代もイヤイヤ期も、鬼門になりがちな「お風呂」。ここでも先入観を捨てた猛者たちがいました。
【やめたこと】お風呂=疲れをとる場所、という意識をやめ、お風呂はレジャーランドと考えるようにした。休日はお昼過ぎからお風呂で遊んでいる。プラレールやブロックを浮かべたり、温度で色の変わるおもちゃ、バスボム、メルちゃんなどのおもちゃを持ち込んでいる。最近はYouTubeはお風呂で!という約束をつくったのでしっかりお湯に浸かれるようになった。湯船に浸かったまま髪や身体を洗ったり、ボディーソープを湯船に入れて泡風呂もどきを楽しんだりも。ただし、上がるときにしっかりシャワーするのを忘れずに!
【結果】
親の変化としては「なんだってOK」と気楽になり、怒ることがひとつ減りました。
子どもは、長湯できるようになってから、風邪をひく回数が減ったように思います。単なる成長に伴うものかもしれないですが……。
こんなママの意見も。
【やめたこと】以前は絶対にお風呂に入れないと! と思っていましたが、嫌がった日や寝てしまった日はたまにお風呂キャンセルします。(私は入りますが笑)そんな日は代わりにホットタオルで軽く拭いてあげたりしています。
【結果】「まあいいや」と思えたら気持ちが楽になりました。次の日の朝、機嫌良く「昨日入ってないからいまからお風呂入る~」と言うこともあるので、その瞬間瞬間に絶対頑張らないといけないことはないのかなと思いました。(小学3年、4歳、生後5ヵ月男の子のママ)
年齢の違う3人のお子さんをお風呂に入れるのは本当に大変ですよね。「まあいいや」とやめる勇気を持ったことで肩の力が抜けた様子が伝わってきます。
◆宿題
子どもが学校にあがると、「宿題」という新たな育児タスクが出現しますが、ここでも「やめた」話を聞くことができました。
【やめたこと】計算カードの宿題を紙でやらせるのをやめた。めくるのが面倒なのに加え、双子で宿題は同じだけど得意不得意があるので、遅い子の苦手意識を増やさないために有効です。
【結果】代わりにアプリorブラウザでやらせるようにした。計算カードアプリでは、自分との戦いになったので、満点が取れなくて泣くことはあるもののそれ以外の問題は起こっていない。私も秒数を見てコメントするだけなので回答の時間はママの隙間時間になって良い。ママが口うるさく言わなきゃいけないことが減って管理コスト、コミュニケーションコストともに減るのが良い。(小1男女双子のママ)
計算カードをやめてアプリにしたことで、親子ともに嬉しい結果になったとのこと。計算カードアプリ以外にもさまざまな学習アプリが出ているので活用できるといいですね。
【やめたこと】小学生の宿題を自分で解いて丸つけするのをやめました!簡単な算数に関してUknow.AIというアプリで宿題を撮影することで、丸つけや間違っている部分の回答をAIで出してもらっています!
【結果】丸つけの時間が断然減ったということで、自分の時間にも心にも余裕ができました!(小学2年、5歳男の子、3歳女の子のママ)
学校によっては親の丸つけが必須のところもありますが、AIやアプリを補助として使うのは賢い選択です。親がイライラしながら教えるよりも、文明の利器に頼って時間を捻出しましょう。
【やめたこと】宿題などの確認をやめました。
【結果】Canvaでスケジュール表を作成→計画を立てて完了していくようにして、見守っています。やるべきことと休憩と、リズムが整ったように感じています。(中学1年女の子のママ)
お子さんの成長に合わせて手を離していくことも必要です。うまく見守れるような体制を整えた点が素晴らしいです。
「やめ育児」に罪悪感?
やって当たり前だと思っていた育児タスクをやめるとき、どのようなことが壁になっているのでしょうか。パパママ自身の罪悪感や周囲の心無い声などの経験があったかどうか、ママを集めた座談会で質問してみました。
・3人目にして離乳食を作るのをやめ、味を薄くした大人の食事を取り分けるスタイルにしました。「濃すぎたかな」と思ってもそのままあげてしまって少し罪悪感を持ったことがあります。私の機嫌がよいほうがいいと思ってもらえているのか、周りに何か言われたことはありません。(小1、年少、1歳男の子のママ)
離乳食をやめたこと自体に罪悪感はないというこちらのママ。たまに濃い味のごはん、3人目はたくましく元気に育ちます。
・他の人から言われたことはありませんが、子どもたちが外でスマホを使っているとき、私自身が気になってしまい「人がいるときにスマホはやめなさい!」と注意することがあります。ただ、友人からは「こんなときぐらいいいじゃない」と言われるので、自分自身が世間体を気にしてしまっているのかな、と思います。(5歳男の子のママ)
周りから言われてなくても、ママ自身が周りの目を気にしてしまう、というのはあるあるですよね。
アンケートや座談会では、「周囲の声」が障壁になったという意見は意外にも少数派でした。むしろ、ママやパパ自身の中にある「こうあるべき」「世間体」といった心のバリアを外すことが、一番のハードルなのかもしれません。大切なのは、ママやパパが「これでよし!」と自信を持って選択することです。
「やめ育児」で余裕がうまれる
今回は、先輩ママたちが実践する「やめ育児」をご紹介しました。
子どもの健康や安全に関わることはやめられませんが、一歩引いてみると、「やらねば!」と思い込んでいるだけで、手放しても大丈夫なタスクは意外と多いものです。「これをやめれば必ず楽になる」という正解はありません。
しかし、ご紹介したエピソードの中に、一つでも「これならできそう」と思えるものがあれば幸いです。
パパもママも、もっと自分を甘やかして大丈夫。明日から何か一つ、「やめる勇気」を持ってみませんか?
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。
【関連書籍】
「おれのこ、おんぶじゃないと なくねん」 ゆる~い関西弁でつぶやきながら家事をこなす、お父さん猫の日常。 読めば「まあ、適当でいいか」と思えてくる、究極の癒やし絵本です。





























































































コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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