PTAを魔界から大人の原っぱへ!PTA会長1000日間で政治学者が見たもの

政治学者・岡田憲治さん「PTAの手引き」リアルエピソード編#6〜人が集う楽しいPTAとは〜

政治学者:岡田 憲治

PTAは楽しくて自由な場 家族の暮らしを優先でOK

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「PTAには、仕事はありません。活動があります。企業じゃないですよ。PTAには、目の前の子どもの命を守ることと、お金の管理以外に、失敗がありません。

PTAは、学校にありますけれど、学校じゃありません。先生の指導は受けません。PTAは、生活の延長にあります。家族の暮らしを優先させてください」(岡田さん)

これは、新1年生とその保護者が並ぶ入学式で、PTA会長・岡田さんが行った宣言。

「まずは、難しいことはいらないんですよ。強制的でないイメージさえ伝えられたら」と笑います。不安そうな顔をしていた会場の保護者たちの顔がふわっとやわらぐのが想像できます。

「あと、初めての委員・係決めも、きっと分からないことだらけで不安ですよね。だから僕自身が、経験のない低学年の教室ひとつひとつを回って言うんです。

『これから委員・係決めがあります。でも、決まらないと帰れないとかそういうことはありませんから安心してくださいね。一応、《この役は何人》と定員が決まっていますが、達しなくても全然問題ナシ。できる人たちで楽しくやりましょう!』ってね」(岡田さん)

下の子の具合が悪い、親の介護がある、両親ともに仕事が忙しい、それぞれの家庭の事情で活動に参加できない時は、「PTAなんてやっている場合じゃないでしょ」と岡田さん自らが一蹴。

「何より自分の生活を優先してほしい。そのうえで、余力があればPTAに参加してくれたら。さほど切実な理由なんてなくたって、どうにも元気がない時は無理しないで自分を大事にしないと」(岡田さん)

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