
【受験を自分ごとに】結果がすべてではない 中学受験塾の教室長が伝えたい「本当に大切なもの」とは
工藤純子『中受 12歳の交差点』に学ぶ、親子で受験期を乗り切る方法
2025.07.06
ライター:akira
子どもと保護者、それぞれに向けたワークシート
受験は、「未来を選ぶ」ための旅。合否の結果ではありません。「自分で選んだこと」「がんばったこと」「最後まで走りきったこと」。そのすべてを、心から讃えたい。受験を終えるその日に、「君はもう、ちゃんと自分の力で歩き始めている」そう伝えられるように。
このあとに紹介するワークシートは、「中受」をきっかけに、子ども自身が「自分の気持ち」を、保護者が「子どもとの関わり方」を、それぞれふり返るためのものです。正解はありません。ですが、たとえ一問だけでも、たとえ一言だけでも、自分の気持ちを形にすることで、きっと受験に向かう心の軸が見えてくるはずです。では、ワークシートへと進んでみましょう。
子ども向けワークシート
テーマ:「自分の気持ちを言葉にしてみよう」
タイトル:「ぼく・わたしの中受ノート」
①新・広翔・つむぎ、それぞれの中で、いちばん共感した人は誰? どうしてそう思った?
②「すごいな」「がんばってるな」と思ったセリフや場面は?
③「もし自分だったら、どうする?」──受験する? しない?
④登場人物に一言声をかけるなら、なんて言う?
⑤今の自分に伝えたい言葉はある?
長く書かなくて大丈夫。ひとことでも、自分のノートとして大切にしてほしいです。
保護者向けワークシート
テーマ:「子どもの受験をどう支えるか、整理してみましょう」
タイトル:「わたしの親ノート ~子どもと一緒に歩くために~」
①「中受」で印象に残った言葉、心に響いた場面はありましたか?
②登場人物に「うちの子と似てる」と思った瞬間は?
③合否にかかわらず、子どもにどんな力を身につけてほしいですか?
④今抱えている不安、迷い、期待を書き出してみましょう。
⑤今日、子どもにかけたい言葉は何ですか?
受験はゴールではなく、“選びとる力”を育てる旅。「中受」は、その旅に寄り添ってくれる地図です。
「大丈夫。君は、もう自分の足で歩き始めている。」
そんなふうに、胸を張って言える日を、親子で一緒に迎えられますように。
中学受験の力になる『中受 12歳の交差点』

作/工藤純子
都立中学の受検(適性検査)、私立中学の受験、AO入試。それぞれの受験に挑む、三者三様の動機と道のりから、受験のリアルを描き出した一冊。
受験期真っ最中の子どもにはもちろん、保護者の方にもおすすめです。
こちらの記事では、造形作家・和田治男さんによる、「中受」の表紙のミニチュアの、制作風景を公開しています。
akira
学生時代から塾講師として中学受験指導に携わり、大学卒業後は塾業界に就職。2023年、関東圏にある現在の教室に室長として就任。保護者や生徒に対するきめ細かいコミュニケーションを重視した教室運営を行うことにより、御三家をはじめ、早稲田、渋谷幕張の合格者数は高い進学実績がある。SNSでも独自の学習指導法を公開している。保護者はもちろん、塾関係者からもそのノウハウに注目が集まっている。 X(旧Twitter):@AArukikata
学生時代から塾講師として中学受験指導に携わり、大学卒業後は塾業界に就職。2023年、関東圏にある現在の教室に室長として就任。保護者や生徒に対するきめ細かいコミュニケーションを重視した教室運営を行うことにより、御三家をはじめ、早稲田、渋谷幕張の合格者数は高い進学実績がある。SNSでも独自の学習指導法を公開している。保護者はもちろん、塾関係者からもそのノウハウに注目が集まっている。 X(旧Twitter):@AArukikata