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【中学受験】偏差値に振り回されない! 科学的に教える正しい「成績の向き合い方」とは
理論物理学教授・波場直之先生の「科学的に考える中学受験」#2 (3/3) 1ページ目に戻る
2026.10.17
大阪公立大学教授:波場 直之
【親の声かけ】「周囲との差」ではなく「過去の自分の変化」を見る
では、何を基準にすればよいのでしょうか。私は、「過去の自分」がもっともわかりやすいと思います。
昨日まで解けなかった問題が、今日は解けた。先月より計算ミスが減った。以前より長い文章を読めるようになった。そうした小さな変化に目を向けます。
親がかける言葉も難しくありません。「この問題、先週は解けなかったよね。解けるようになったね」それだけでよいと思います。
また、「○○ちゃんと何点差があるか」ではなく、「先月から何点上がったか」「間違える問題の種類がどう変わったか」など、お子さん自身の推移を見るのも一つの方法です。
もちろん、受験では順位や偏差値も必要です。他人との比較は、今どの位置にいるのかを確認するためには役立ちます。ただ、その数字をそのまま「自分の価値」の評価にまで広げる必要はありません。
「立ち位置を知るためには、他人を見る」「成長を知るためには、過去の自分を見る」。この二つを分けて考えることが大切だと思います。
小さな前進に気づく! 親だからこそできるサポートとは
私自身、研究の世界にいると、とても優秀な人にたくさん出会います。研究だけでなく、執筆やメディアで活躍している友人もいます。
そうした人たちと自分をいちいち比べていたら、研究を続けてこられなかったと思います。
私が大切にしているのは、「昨日の自分には理解できなかったことが、今日、少しだけわかった」という感覚です。そのほんの少しの積み重ねが、研究を続ける力になってきました。
受験でも同じです。「昨日より1問多く解けた」「先週よりミスが一つ減った」。そうした変化は、順位表には大きく表れないかもしれません。
でも、それも確かな前進です。
他人と比べるのではなく、過去の自分と比べて、ほんの少しの成長を探してみる。その小さな変化に気づけるのは、一番近くでお子さんを見ている保護者なのだと思います。
───◆─────◆───
受験期は、できなかったことに目が向きがちです。だからこそ、親が小さな前進に気づき、言葉にして伝えることが、お子さんの次の一歩につながるのではないでしょうか。次回3回目は、「落ちたらどうしよう」と不安になったときに、「変えられるもの」と「変えられないもの」をどう見分ければよいのか。科学の視点から考えます。
文/波場直之
波場先生の受験勉強記事は全3回
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3回目を読む※2026年10月18日よりリンク有効
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波場 直之
大阪公立大学大学院理学研究科教授。 長野県松本市出身。大阪大学理学部卒業、名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻博士後期課程修了。博士(理学)。 専門は素粒子物理学、素粒子論的宇宙論。スタンフォード大学とエルゼビア社が引用指標に基づいて発表する「世界で最も影響力のある科学者トップ2%」2025年版・2026年版に2年連続で選出。 主な著書に『会話で楽しむ宇宙物理学』(オーム社)、『私たちが視ている世界は現実か』(化学同人)、『素粒子の研究で宇宙がみえてくる:波場センセイのとっておき50話』(丸善出版)、子ども向け絵本『量子力学体験ツアー』(小峰書店)など。
大阪公立大学大学院理学研究科教授。 長野県松本市出身。大阪大学理学部卒業、名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻博士後期課程修了。博士(理学)。 専門は素粒子物理学、素粒子論的宇宙論。スタンフォード大学とエルゼビア社が引用指標に基づいて発表する「世界で最も影響力のある科学者トップ2%」2025年版・2026年版に2年連続で選出。 主な著書に『会話で楽しむ宇宙物理学』(オーム社)、『私たちが視ている世界は現実か』(化学同人)、『素粒子の研究で宇宙がみえてくる:波場センセイのとっておき50話』(丸善出版)、子ども向け絵本『量子力学体験ツアー』(小峰書店)など。