【中学受験】カリスマ家庭教師が明かした 「無限課金を避ける」方法と「成績が伸びる子の親」に共通の特徴とは?

【中受伴走】家庭教師・小堀正博先生に聞く、家庭教師のメリットと選び方 〈前編〉 (2/3) 1ページ目に戻る

教育ジャーナリスト:佐野 倫子

自身も中学受験を経験

──小堀先生は18歳の大学生時代から集団塾の講師をされてきて、講師歴は18年以上。在学中に教育系の企業に内定ももらっていたそうですが、講師と俳優のお仕事も諦めたくなくて現在の二足の草鞋のスタイルに至ったとお聞きしています。

やはりご自身も中学受験を経験されていることが大きいのでしょうか。

小堀正博先生(以下小堀先生):そうですね。私は小学生時代、野球が大好きで。中学受験を始めたのも「受験をすれば、そのあとずっと野球に打ち込める環境になる」と聞いて、自分で受験することを決めました。そのため受験校は大学附属校を選び、勉強は5年生の夏休みからスタート。猛勉強をしました。

中学入学後は野球部に加えて、やってみたかった合唱部にも入りました。さらに興味があった芸能活動を始めて、6年間かけてたっぷり打ち込めることに挑戦することができたわけです。これは大学附属校の素晴らしさだと思います。

私自身、「中学受験をした経験が人生にプラスになった」と感じているので、生徒たちのサポートが楽しくて仕方がないですね。

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勉強以外も見てくれる「身近な大人」の存在は値千金

──集団塾講師もされてきて、家庭教師だからこそ感じる生徒や保護者の方とのかかわりはありますか?

小堀先生:私の生徒は小学生から高校生までと、とても幅広い年齢層で、最近では就職試験の面接指導をしたりもしています。あとはお子さんではなく、保護者の方のサポートをすることも多いです。「保護者の方の伴走の伴走」ですね。でもやはり、中学受験生の授業が一番多いです。

小学生時代に家庭教師に学ぶ一番のメリットは「身内ではない大人と密にかかわる経験ができる」ということだと思います。

家庭教師はマンツーマンで生徒とかかわりますが、私は勉強の指導以外にも、授業の最初に何気ない会話をして、生徒のちょっとした表情や言葉のニュアンスから、気持ちの変化を感じ取ることに注力しています。

例えば、生徒の元気がないように感じたときは、「今日はどんな一日だった?」と声をかけるようにしています。

すると、勉強以外のことだと、どの生徒もたくさん話してくれるんですよ(笑)。

こうした雑談の中から、その日の心境や体調が、画面越しにも伝わってきます。それを踏まえて、一人ひとりのコンディションに合わせた授業を提供するようにしています。

あとは、親から言われると反発してしまうことでも、家庭教師という“第三者の大人”に言われると素直に受け入れられることがありますよね。

特に思春期に差し掛かる時期に、親でも学校の先生でもない「安心できる1対1の相談相手」がいることは大きな意味があると思います。保護者の方に話せないことを私に話してくれることもありますよ。

──実際に小堀先生に教わっているご家庭に伺うと、「小堀先生にはあれこれと打ち明けたり相談したりしているようで安心だ」とおっしゃっていました。

その様子を陰ながら見て、保護者はとても安心しているそうです。そういったところも家庭内で授業を受けられるメリットですね。

家庭教師は子どもの向き不向きがある!?

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