小学生たちが「さかなクン探究隊」で【海洋プラスチックごみ問題】を研究! 「待ったなし」の実態を東京海洋大学教授が解説

海洋プラスチックごみの最前線を深掘り!『さかなクン探究隊』活動レポート第4弾

MOVE「深海の生きもの」P47より
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Check!ミズウオとは?

ミズウオは、体長約1〜2メートルで水深900〜1400メートルの海域にすむ深海魚です。主食は頭足類や魚類ですが、えり好みせずに、なんでも食べる魚としてしられています。また、ミズウオの胃からは、丸のみされたばかりのきれいな深海魚が出てくることがあり、ときには新種が見つかることもあります。(出典/「MOVE 深海の生きもの」P47)

内田先生によると、ミズウオは海の中で出合った餌と思われるものは、プラスチックもふくめなんでも食べてしまうそう。そのため、世界中の研究者がミズウオを用いて、その海域の汚染状況の指標としているということです。

隊員たちは前のめりで解剖タイムスタート!
細長いミズウオを解剖するのは大変。内田研究室の新屋敷さん、五十嵐さんにアドバイスをもらいながら、メスを入れ、慎重に胃をとりだします。今回は、3グループにわかれて3体のミズウオを解剖。うち2体は日本近海でとれたもので、1体はインド洋でとれたものです。さて、胃の中に何がみつかるでしょうか。
「プラスチックがあった!」「あ、でもよろこんじゃいけないよね」
ミズウオの胃の中から見つかったごみ

日本近海のミズウオの胃からは、丸のみにした小魚、木の葉のほかに、アルミ袋やひも、ゴム、(お弁当などに入れる)バランなどが見つかりました。

一方、インド洋でとれたミズウオの胃の中には食べた小魚の目玉が残っていたくらいで、プラスチック等のごみは発見されませんでした。海流の影響で、海洋ごみが集まりやすい海域があることを実感。隊員たちは、内田先生の講義をとおして、世界中の海はつながっているから、どこか特定の国だけがプラスチックごみの対策をがんばっても効果がうすくて、世界中の国々、人々が一緒に取り組むべき課題であることを再認識できたようです。

臨場感たっぷり! 操船シュミレータに挑戦

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