子どものおちんちんはむくべき!? 7000人の男性器を診たママ泌尿器科医が伝授

ママ泌尿器科医・岡田百合香先生「おちんちんの教科書」#1 ~むく・むかない問題~

泌尿器科医:岡田 百合香

新生児のおちんちんは100%包茎

生まれたばかりの赤ちゃんは、包皮が亀頭全体を覆っており、根元まで引き下ろそうとしてもまったく亀頭が見えてこない、いわゆる真性包茎の状態です。

「生後~乳幼児期にかけて亀頭が出せないのは、亀頭と包皮が癒着しているから。この『生理的に癒着している状態を無理に剝がす』という意味での『むく』ことは必要ないと私は思います」と岡田先生。

「成長によって包皮と亀頭の癒着は自然に剝(は)がれていきます。『包皮は本来、亀頭を保護する役割を持っている』と考えれば、まだ生殖年齢ではない子どもの亀頭が包皮に覆われているのは理にかなっているんです」(岡田先生)

では「おちんちんはむいたほうが良い」という主張にはどのようなものがあるのでしょうか。

「くっついている包皮を剝がしたほうがいい、と主張される方の理由はふたつ。ひとつは、清潔を保つため。バイ菌が入って汚いのでむいたほうがいい、と言われます。

もうひとつは、将来的に、性行為や清潔に支障をきたすタイプの真性包茎になりやすいんではないかという理由です。しかし、いずれも医学的根拠に乏しいですし、無理に剝がすことによるデメリットにも目を向ける必要があります」(岡田先生)

むかないといけない理由があまり議論されていないのにもかかわらず、「おちんちんは、むけている状態がよい」と思っている人がどうしても多い、と岡田先生。

「これは、おちんちんへの理解が、女性だけでなくて男性もきちんとできてないことが原因だと思います」(岡田先生)

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