「児童手当」10月改正で　あなたの家庭もらえる・もらえないをFPが総点検

「児童手当の継続受給に関する申請は毎年、６月末までに指定の場所に現況届を提出していましたが、2022年（令和４年）６月から届出義務は原則廃止されました。

しかしながら、市区町村によっては引き続き、現況届の提出を求める場合があるので、必ずしも全員が不要になったわけではありません。現況届の提出の有無や提出場所は、お住まいの自治体のルールに従いましょう。

初めて認定請求をする場合や引っ越しした場合は、変わらず申請が必要です。特に転入したときは注意が必要でしょう。児童手当はさかのぼっての申請はできないので、転入した日（転出予定日）の翌日から15日以内に申し出を行わないと申請月分からの支給が受けられません。

もし申請を数ヵ月間忘れたなら、その分はまったく手当をもらえなくなります。生活を支えるお金なので、引っ越しした際は申請はまとめて行いましょう」（新井先生）


制度は、社会の変化に合わせて内容が変わります。前述している児童手当でいうなら、直近では2022年６月から届出義務が原則廃止されました。また、2022年10月支給分からは所得上限限度額が設けられ、所得額が一定額以上の家庭には特例給付が廃止されます。

子どもの支援制度は子育て家庭には身近なものですが、馴染み深いからこそ、知っているつもりになっていることも多いはずです。この機会に制度を見直し、変更をしっかりと把握して暮らしに役立てていきましょう。

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新井 智美（あらい ともみ）
ファイナンシャルプランナー（CFP®）、１級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC（確定拠出年金）プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員。福岡大学法学部法律学科卒業。情報通信会社にて会社員をしつつ、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。その後、世界共通水準のFP資格であるCFP認定を受けると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士１級も取得する。現在は、個人の資産運用から法人の相談まで、幅広くお金の悩みや提案・設計を行っている。


取材・文／梶原知恵