「仏像をバラバラに解体」? 東京藝大教授が小学生に本気で推す展示 子どもの感性を潰す大人の“NG言動”

“一生モノの感性″の育て方”/後編 (2/4) 1ページ目に戻る

藝大生の学生生活は、毎日がワークショップ!

(写真:アフロ ※画像はイメージです)
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古田さん:絵画基礎演習「まねぶ美術館~模写でよみとく美の手とこころ~」では、展示室内で現役の藝大生による模写の実演を行います。

黒田清輝などの偉大な先達の作品を、今まさに藝大で美術を学ぶ学生がどのように模写するかを通して、絵に秘められた画家の心情や意図について考えられる内容です。

そのほか、東京藝術大学の学生によるミニコンサートや、担当学芸員と講師による展示に関するミニレクチャーも予定しています。ミニレクチャー(約20分)は会期中に3回予定していますが、私が担当の日もありますよ。

──体験やレクチャーから、どのような学びが期待できるでしょうか?

古田さん:藝大というのは、今では大人になった子どもが毎日何かしらを作っているわけで、言ってみれば毎日がワークショップのようなものです(笑)。

今回の体験展示は、そうした藝大生の学生生活の片鱗を、子どもも含め一般の方々に楽しんでもらいたいという趣旨で企画しています。藝大生になりきってもらう、ということです。

本展は「東京藝大では、どういうことをしているか?」を紐解く展覧会で、「知ってみると、意外にそれほど難しいことはしていない」と驚かれるかもしれません。

もちろん、先に進むと非常に高度で専門的な内容をやっているのですが、始まりはふとした思いつきだったりします。

また自分の手を動かすことや、周りのみんなと一緒にやってみるといったことが研究のひとつの手段となるというのも、面白いポイントではないでしょうか。

こういった体験を通じて、「美術をもうちょっと勉強してみたい」とワクワクしてくれる子どもが出てきてくれたら嬉しいですね。

人の心の数だけ藝術がある。だから向き不向きはない

──美術というとセンスが重要で、向き不向きがあると思いがちですが、どんな性質を持つ子どもが“美術向き”でしょうか?

古田さん:藝大には、ありとあらゆるタイプの学生がいます。非常に神経質な子もいれば、のんびりおおらかな子もいます。

「こういうタイプでなければ、芸術に向かない」ということはなく、美術を学ぶのに性格は何も関係ないと思います。人の心の数だけ、芸術がありますから。

(写真:アフロ)

古田さん:それよりも僕が気になるのは、学生の体力が落ちていることです。僕が教えているのは美術史なのでそこまで大きな影響はありませんが、藝大は実技もありますから、体力が求められます。

今の学生は、長時間立っていられないという子も多いんです。それでは、創作活動そのものに支障が出てしまいます。

藝大に入ったらゴールというわけではありません。私たち教員としては、学生たちに大学で学び、社会に出てさらに学んだり、美術の魅力を多くの人に伝えたりと羽ばたいてもらいたい。

しかし20歳そこそこで体力がなくすぐにへばってしまうようでは、将来が心配です。

また興味があることに取り組む、やる気を持ち続けることで先の結果に繋がっていきますが、体力がなければそもそも継続することができません。

ですから子どものうちはぜひ、たくさん元気よく遊んでください。それが体力をつけることになるはずです。

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